夏祭り(=参院選)中盤戦以降の政局の行方を読む(04・7・1) |
それによりますと、とある調査によれば、今度の参院選の獲得議席数が、自民41、民主53と「民主圧勝、自民大敗」であると予測しています。
まあ、最終的に投票率がどうなるか、また、これから11日の投票日までに、例えば、サマワで“死者”が出るといった波乱要素が、突如、勃発しないとも限りませんので、まだまだ予断を許さないところはあります。
が、あの政府与党べったりの読売の最新の世論調査でも、小泉内閣の支持率が不支持率を下回って40%台になっていたり、確か、先々週の週刊文春でも、独自統計による内閣支持率が30%を割っていたりとか、かなり、民主に追い風が吹いてきているのは確実なようです。
ちなみに、私の投票行動は、前回の本サイトでも書きましたが、来週の火曜日か水曜日に掲載されるであろう、新聞各紙の世論調査の詳報を見た上で、投票日前日の土曜日まで、各党の首脳らの発言も漏れなくチェックしたうえで決めますので、まだ、流動的ではあります。
が、こうなってくると、全体のバランスを取るうえで、ほっといても民主に日和見の大衆が投票するとなれば、私は共産、社民、みどりの会議に入れようかなと考え始めています(その理由は、今回の表題ともリンクしてきますので、それは後で触れます)。
繰り返しますが、私は今回、民主に入れる必要十分条件は、「信濃町にどう対峙するのか」というスタンスをはっきりさせるかどうかです。それがなければ、繰り返しになりますが、私の今回の民主への投票はありません。
んで、私は下手をすると、自民は40議席を割る可能性もあると思っています。やっぱり、あの体制べったりの読売が、「内閣支持率が不支持を下回った」という世論調査のデータ(まあ、それはそれで事実だったのでしょうが)をきちんと公表したことに、大きな意味を感じ取っています。
今回、非改選の議席数が自民66、公明13の計79ですが、参院全体の定数247のうち、過半数が124ですので、ここから先は小学生でもわかる算数の計算ですが、124−79=45で、仮にマルハムが選挙区の3をすべて押さえ、比例で前回並みの800万票を取って(それを議席数に換算すると7〜8ですが、それはありえない)、
計10議席を取ったとしても、もし、自民が35以下であれば、ぬあんと、「参院で自・公両党で過半数割れ」という、願ってもない状況になります(笑)。
で、もし、マルハムが選挙区全滅、比例も700万票を割り込み、600万票台で惨敗させれば、獲得議席は4〜5にまで落ち込みます。となれば、今度の週刊新潮の予測で自民が41議席を確保したところで、与野党ほぼ同数、場合によっては、自・公過半数割れも見えてきます。
ですから、私はこれまで口を酸っぱくして、「信濃町を叩け!」と、岡田克也以下、民主党執行部を煽っているのですが、やっぱり、連中はアタマが悪いのか、それとも、“永久与党”を目指しておられるコウモリ(=池田大センセイ)に配慮しているのか、マルハム&大作批判をするそぶりすら見せません。
じつは、先日、私は大学時代の同級生のおねえちゃんとメシを食う機会があり、いろいろと今度の選挙についても意見を交換したのですが、その会話内容を以下、紹介します。ちなみにこのおねえちゃんは、卒業後は一度、大手証券会社に就職していたのですが、最近、投資関連の会社を立ち上げ、普段から「私が大好きな政治家は小沢一郎」「規制こそが諸悪の根源」などとほざいている、“オンナ竹中平蔵”みたいなヤツです(笑)。
私 「どうだい、今回、選挙には行く?」
おねえちゃん 「うーん、そうねえ。まあ、はっきり言って、自・公は問題外だけど、民主もイマイチよねー」
私 「どこが、イマイチなんだよ」
おねえちゃん 「なんか、本気で政権を取るっていう気迫がないわよねー。小沢一郎に期待してたけど、(代表就任を固辞して)残念だったわ」
私 「じゃあ、どうしたら、民主に入れる?」
おねえちゃん 「うーん、やっぱり、公明党に対する批判は必要よね。しかし、すごいわよねー、公明党。あそこまで権力に執着しようとするのは、すごい。あんた、もっと、公明党叩かないとダメよ」
私 「いや、自分のサイトでいろいろと書いているけど」
おねえちゃん 「えっ、あなたのサイトなんて見てる人なんているの? よっぽどヒマな人も世の中にいるのねー。そんな誰も見ないような自己満足の世界でやってちゃダメよ。もっと、月刊誌とか週刊誌でジャンジャンと書かないとダメね」
私 「⋯⋯」
んで、話題はその後、90年代の自・社・さ政権に対する評価になって、私は「あれはよかったとは思わないが、新進党路線や保・保連合といった、当時の政治状況を考えれば、あれがいちばんマシな選択だったのではないか」との持論を述べると、こう、逆襲されました。
おねえちゃん 「リベラルなんて、甘っちょろいことを言ってた人は、社会党の壊滅とほぼ同時に、みんな消えていなくなったじゃないの。やっぱり、小沢一郎みたいにグイグイとやってくれる政治家がいいわ」
さらに、会話はこう続きました。
私 「でも、小沢一郎は、新進党時代のように、まだ公明党とくっつくという選択肢を残しているぜ。それでも民主にあんたは今回、投票するんかい?」
おねえちゃん 「それがアタマの痛いところよね。でも、棄権はイヤだし、まあ、もうちょっと見て考えるわ」
これを見ていると、「リアル・リベラル」を信条とする私とはまた、まったく別の立場の、いわゆるハゲタカ的新自由主義を“信仰”している保守層も、「マルハムアレルギー」が強いのが、はっきりわかります。
最近はすっかり鳴りを潜めましたが、かつて学会レポートを1982年の1月号からまる13年間にわたって書いていた媒体があの『諸君!』であったことを考えると、今なお、そういった右寄りの連中に、いわゆる感情的な嫌悪から「もっと叩け」と思っている層が根強くあることの証左だと思います。
前代表の菅直人が今年に入ってから、かなり強いトーンでの学会・公明批判に踏み切ったのも、おそらく、こうした保守層の取り込みを念頭に置いた部分もあったと思いますが、岡田克也に交代してからは、おそらく、小沢一郎の意向に配慮してか、民主党からの信濃町批判はほとんど消えています。
私自身のスタンスはといえば、「反・信濃町(=大センセイ)」を標榜するのであれば、左の共産党から、右の小沢一郎まで共闘を惜しみません。逆に言えば、私は小沢一郎が本気で「信濃町潰し」をするハラを固めたのであれば、経済政策上の“小異”はとりあえずフローズン(凍結)して、いつでも手を結ぶ用意はあります。
まあ、それはともかくとして、今度の夏の参院選で「自民惨敗→小泉退陣」の可能性がかなり出てきた以上、ちょっと先走ることになるかもしれませんが、私のチョー大好きな「政局」について(笑)、若干の意見を述べてみたいと思います。
まあ、自民党は6年前の45議席を割ってしまえば、さすがに「小泉内閣総辞職」は避けられないでしょう。そうなると、次期ソーサイは誰になるかということですが、ここで大事なのは、腐りきった自民党の中に唯一残された「リベラルの星・加藤紘一」が、まかり間違って、次期ソーサイのポストに座ったり、執行部入りしては絶対にいけません。
加藤氏が元事務所代表の脱税事件で議員辞職し、故郷の鶴岡に戻って必死にどぶ板のお詫び行脚をしていたとき、大新聞はもとより、週刊誌も含めて、みんな彼を袋叩きにしました。
しかし、その最中、この本サイトを通じて、「加藤紘一、ガンバレ! 挫けるな。私は加藤政局の再来を期待している」とエールを送ったのは、記憶する限り、「言論文化人」を称する極めてウサン臭い職業の人間の中では、私だけです。
既に昨年1月の時点で、「『加藤・白川新党』で政界再編を起こせ!」などとアジり、世の中の人は誰も相手にしくれませんでしたが(笑)、しかし、昨年秋の衆院選で無所属無党籍による見事な「復活当選」を機に、ようやく、この国の「日和見の大衆」も、あの腐れ自民党内で、イラク戦争に対してスジを通した彼の言動に、だんだんと注目しはじめています。
ところが、です。
私がつい最近、とある永田町筋から「どうも、信濃町はポスト小泉に加藤紘一を担ぐオプションを持っているようだ」と聞いたとき、「またか⋯」と思いました(苦笑)。どうも、池田大センセイは、「トンビが油揚げをかっさらう」ということを虎視眈々と狙っているようです。
つまり、今度は大センセイと私との間で、加藤紘一の取り合いの状況が生まれるかもしれない、ということです(笑)。
まあ、ワタシ的には、小泉退陣後のソーサイにカメ(=亀井静香)がなろうと、高村正彦がなろうと、それとも、ぐっと若返って野田聖子あたりがなろうと、ほとんど関心がないですが、ここで大事なのはやはり、「加藤政局第2幕」のカードを持つことです。
んで、それを行使するためには、執行部のラインの役職に就いてしまったのでは(国怪のナンタラ委員会の委員長といったポストも含めて)、「党の意向」にコントロールされやすくなります。
本人はどれくらい自覚しているかわかりませんが、加藤氏がポピュラーな国民的政治家として大ブレイクしたのは、あの2000年秋の「加藤政局」なのです。
確かに、それまでは自民党の政調会長、幹事長をやって、まあ、「知ってる人は知ってる」政治家でしたが、あのときの「加藤政局の鎮圧」によって、彼は「庶民の記憶に残る政治家」へとブレイクしたのです(それは、私がこの前行った東急沿線にある某スナックのママが言ってましたので)。
要するに、もはや加藤紘一は党の役職にはまったくカンケイなく、もはや、その名前で日本国民の記憶に残る“大物一兵卒”なのですから、そもそも党の役職に就く必要もないのです。
であるのなら、いま、彼に必要なのは、おそらく、この夏の参院選で見られるであろう「自民惨敗」を機に、いつでも「加藤政局の第2幕は仕掛けられる」というポーズを取りつづけることです。それによって、彼は自らの政治家としての“値段”をさらに高くつり上げることができるのです(#となってくると、いま、ペンディング状態の「新宿ロフトワンのトークバトル」もやらなアカン状況になってくるな)。
それともう一つは、「自民惨敗」となれば、例によってコウモリ(=大センセイ)が当然のごとく、寝返ってきますので、今度はエネルギーを「民・公連立の阻止」へと持っていかなければなりません。
まあ、マルハムはこの10月下旬から11月初旬にかけて、(もちろん形だけの)2年に1回の党大会を控えていますので、そこで、「神崎、冬柴更迭」になります(#ま、その際、神崎には“竹入義勝化”せんよう、大センセイもシコタマ、裏金を渡してお
かんとアカンな)。
おそらく、そのあたりで新代表に就任するであろう太田昭宏には、「今後は民主との連携も視野に入れる」みたいなことを大センセイは平然と言わせますので、それだけに、民主党内の“大物一兵卒”である菅直人はもちろんのこと、小沢一郎の意向も重要になってくるというわけです。
で、話を今度のセンキョに戻しますが、現在、有権者数は約1億人ですから、高く見積もって、仮に投票率が60%に達したとすると、有効投票数は6000万票です。
その場合、無党派層はほぼ間違いなく民主を中心とする野党に入れますので、比例で2000万票(=議席に換算すると、約20議席)くらいは行きます。
まあ、2人区以上の複数区は、だいたい両者で仲良くほぼ1議席ずつという形になるでしょうから、焦点は「自民VS民主」の一騎討ちとなる選挙区の「1人区」です。これが青森、岩手、秋田、山形、富山、石川、福井、山梨、三重、滋賀、奈良、鳥取、島根、山口、岡山、香川、徳島、愛媛、高知、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄の計26選挙区で、従来は自民党が強く、民主党が弱いとされていた、いわゆる「田舎」ですが(笑)。ここで、民主がどれだけ勝てるかに全てがかかっています。
これは私のカンですが、もし、一挙に山が動くとすれば、「民主圧勝」もありえます。であるがゆえに、私はむしろ、共産、社民、みどりの会議に票を入れ、民主に入れるかどうかは、大物一兵卒も含めた党執行部のマルハム(=大センセイ)に対するスタンスをどうするか、ということなのです。
それと、今回は、政府が流している「選挙に行こうテレビCM」が、Jリーグのジュビロ磐田の中山ゴンと白石美穂を引っ張り出して、サッカーのワールドカップにひっかけて、「投票に行こう!」とやってるのもいいです。
私も「pooh!」(=TBS深夜のバラエティー番組)はほぼ毎晩見てますが、あの「ショムニ」に主演した江角マキコと同様、白石美帆チャンは、40代以上のオヤジにはほとんど知名度はなくても、20代はみんな知っています。
つい、先日も彼女はpooh!であのなまりまくった茨城弁を丸出しで喋っていて、いい味を出してると思いました。私みたいに「美帆が『一緒に投票に行こう』って言ってんだから、んじゃ、行って来ようか」というウルトラミーハー層も少なからずいるはすですから、それも含めて、20代、30代が一挙に投票所に押しかけ、「野党」に投じれば、選挙後に「政局」のレベルを・に越えた「大政変」が待っています。
さあ、後出しジャンケン出しまくりの、ウソツキ公・自(=大作&小泉)政権にチョー飽き飽きしたヒマな皆さん、特に、年金で割りを食う私たち20代、30代が立ち上がって、「票一揆」を起こしましょう。何か、久しぶりに、政治がオモロクなりそうな予感がしますね。
本館サイト古川利明の同時代ウォッチング