ゴーリスト・シラクは「レバノン救出」のための「国際義勇軍」を派兵すべきである |
ヒズボラが、イスラエル兵を拉致した「報復」として、イスラエル軍がレバノン国境を越えて、軍事侵攻したのは、ちょうど小泉が中東をまさしく「外遊」していたこの7月12日のことですが、それからヒズボラの支配地域とされるレバノン南部はもちろんですが、首都ベイルートにも空爆を行って、レバノン側の死者は既に400人を超えたということです。
そのほとんどは非戦闘員の市民で、中には女性や子供も多数含まれており、こんな無差別な大量虐殺が許されるのか、という憤りでいっぱいです。これぞ、まさに「現代のゲルニカ」です。
私は中東問題に関してはまったくの素人であり、最近の新聞記事や田中宇の「国際ニュース解説」などを参考にしながら、日ごろの「事件取材」のカンも最大限駆使しての発言ですが、結論から先に言いますと、アメリカがあのザマで、今度のイスラエル軍のレバノン軍事侵攻を容認している以上、ここはフランスというより、「共和国大統領・シラク」がその政治的決断をもって、ちょうど半世紀以上前、スペインの人民戦線政府の転覆を目論み、フランコの一派が武装蜂起した際、有志の「国際義勇軍」がファシズムの進出を食い止めるべく、スペインに駆けつけたように、「即時停戦」を実現するため、アラブ諸国も含めた「大国際義勇軍」を組織し、レバノン内部に派兵すべきだと思います。
確かに、「ペンは剣より強し」は私のモットーです。
国際政治もそれとまったく同じで、「紛争解決のための武力行使とは、最悪にして最後の手段」であることは、言うまでもありません。
しかし、今のレバノン情勢は、もはや、そんな悠長なことを言っている段階ではありません。毎日、レバノンの無辜の市民が、イスラエル軍の無茶苦茶な攻撃を受け、多数の死者を出しています。そうした「野蛮人の大量殺戮行為」を食い止めるには、もはや一刻の猶予もなく、「武力投入」に踏み切るべきです。本当なら、私もレバノンに入って、イスラエル軍を国境の外に追い出すべく、武器を取って参戦したいくらいです。ちょうど、あのときのスペイン内戦において、アーネスト・ヘミングウェイ、ジョージ・オーウェル、ルイ・アラゴン、アンドレ・マルローが人民戦線の側に立って、武器を取って戦ったように。
もちろん、こうした国際紛争はキレイゴトだけで済んでいるわけがなく、ウラにはさまざまな利権や謀略がうごめいているのはわかります。
しかし、今回、イスラエル軍が軍事侵攻を企てた「大義名分」とは、「同軍の兵士の拉致」です(しかし、その一方でイスラエル軍もヒズボラの兵士を既に拉致している)。
で、ヒズボラに拉致されたそのイスラエル軍の兵士も、現段階では捕虜として扱われ、身体、生命に危害が加えられたわけではありません。その「報復」として、イスラエル軍があそこまでの大量虐殺が、どうして許されるのか、私の理解と想像力のレベルを超えています。
別に、私はヒズボラの主義主張が全面的に正しく、また、これまでやってきたことが、100%正しいとも思わない。
そして、現在のイスラエルを構築しているユダヤ人が、有史以来、いかに全世界で差別され、とりわけ、第2次大戦ではナチスのホロコーストのターゲットにされ、どれだけ辛酸なトラウマを受けてきたかも(頭では)わかるが、そうした部分を差し引いても、あんな野蛮行為が許されるとは、到底思えない。今のイスラエルは「人間の仮面を被った獣」といってよいと思います。
で、これまでの報道をみてもわかる通り、アメリカが停戦に動く気はまったくなく、要は適当に時間稼ぎをして、「今のうちに、イスラエルはもっとどんどんレバノンを攻撃しろ」とお墨付きを与えているようなもんです。
で、今、レバノン南部の国境付近に展開していて、これまた無茶苦茶なことにイスラエル軍の攻撃を受けて、死者を出したUNIFIL(国連レバノン暫定駐留軍)というのは、要はサマワに派遣した陸自と同じで、「戦闘能力」がないんですね。
本来、こうした国際紛争の調停機関が国連(安全保障理事会)ですが、まあ、ちょっと今度は(今度も、か)、それを機能させるのは難しいでしょう。
スジとしては、安保理決議に基づいた多国籍軍を派兵すべきですが、そういう事態になったら、おそらく、アメリカ(+イギリス?)は拒否権を行使してくるでしょう。イラク戦争の際の「意趣返し」です。「イラクの仇をレバノンで討つ」というようなもんです(笑)
で、3年前のイラク開戦のときと同様、ここで、即時停戦へ向けた「国際義勇軍」のレバノン派兵へ向け、また、ガンバってもらわなければならないのが、「ゴーリスト・シラク」です。
日本の新聞の外電面は1行も報じていませんが、シラクはこの7月26日付ル・モンドとのインタビューで、次のように言っています(#辛うじてロイター電がインターネットで報じていたんで、それで気がついたんや)。
「特定の状況のもとで、フランスがレバノンへの国際部隊で、主要な役割を果たす可能性がある」
「(ヒズボラには)武装解除を強要すべきではない」
「(フランスは国際部隊を指揮する用意があるのか、との質問に)フランスはレバノンでの責任を担うだろう。特定の条件に基づいて決定する」
「我々は停戦を望んでいる。この方針をはっきりとした方法で実行する任務を追った国際部隊が必要だ。その上でフランスの役割について考慮する」
今、この国際部隊の派遣を巡って存在するのは、一言で言うと「米仏間の亀裂」で、アメリカのホンネは、イスラエルにヒズボラを殲滅させることだといいます。
この前の26日にローマで開かれた関係各国の会合を見てもわかるように、ちょうど3年前の米英のイラク軍事侵攻を巡って、どこも、面と向かってアメリカに「ノー」を言えなかったのと同様、今回もみんなアメリカの顔色を窺っています。3年前、唯一、主要国の中で、シラクが「イラク派兵を認める国連決議を採択するのであれば、フランスの名において、拒否権を発動する」と宣言して、明確にイラク派兵に反対していますが、今度はそのときとは逆の構図になっていiるという感じです。しかし、前回と違うのは、今度の派兵は、「レバノン救出」のための、「大義ある戦い」だからです。
私の見解では、当時の本サイト記事(ゴーリスト・シラクは徹底的に最後まで米英に楯突け」)で書いたように、彼がアメリカに対して「ノン」と言うのは、それは彼が「ゴーリスト」だからです。
なお、ドゴールは大統領在職中、アメリカのベトナム軍事介入を徹底して批判しましたが、1967年の、イスラエルがパレスチナに攻め込んだ「6日間戦争」のときも、西側主要国の中で、唯一、イスラエルをこう、ドゴールは非難しています。
「イスラエルの民は支配的で、自分たちにうぬぼれた選民意識の民族だ」
で、これを今でもイスラエル人は相当、根に持っていて、「フランス人こそ、フランスにふさわしくない」と陰口を言っているといいます。
それゆえ、シラクはゴーリストである以上、今度もアメリカに楯突かなければならない、ということです(笑)
私は本来であれば、クウェートに駐留させている日本の空自を、今回、レバノンに回してもいいとさえ思っています。小泉、アベはもちろん、中国、韓国、北朝鮮には日ごろからタカ派的言辞を繰り返している「右派売文言論人」が、なぜ、「自衛隊のレバノン派兵」を主張しないのか、不思議でなりません。これだけ見ても、連中が、アメリカのケツの穴だけ舐めているだけの「ご都合主義者」であるかが、わかるでしょう(#アベなんぞに比べたら、ワシの方が100倍、タカやな)
まあ、日本政府はどうでもいいですが、国際社会は今、一刻も早く、レバノンをあの不条理な暴力から救い出さなければなりません。
私は、今度、フランスを中心とする「国際義勇軍」には、ちょうどジダンの頭突き事件があった後なので、アラブ諸国、とりわけ、フランス的にはアルジェリア、モロッコ、チュニジアにも声をかけて参戦を促すべきです。こうした民族や宗教の違いを超えて、あの無法者の集団殺戮を食い止めるべく、立ち上がるべきです。
で、もっといえば、これを来年春の「大統領選」の前哨戦に位置づけてもいいと思います。
そっちの話は書くと長くなるので、また、機会があったら言及しますが、「大統領・サルコジ」だけは食い止めなければなりません。あんな人種差別主義者であるポピュリストを大統領に選出させたら、フランスは世界の笑い者になってしまいます。それくらい、「サルコジVSシラク」の間にあるイデオロギーというか、価値観の間には、同じ党派でありながら、雲泥の差がある。
「毒を持って毒を制す」ではないですが、あのサルコジを潰すには、シラクぐらいの馬力がないとダメだろう、というふうに考えています。
フランス国内でこんなことを言う人間は今、誰もいないですが、私は「シラク3選」でいいと思います。
今、シラクの支持率が下がって、内外で無茶苦茶叩かれて、この前のサミットでも「これが最後」と散々に書かれていましたが、彼はまだ一度も「辞める」とは言っていない。ちゃんと、「進退の決断は来年の1月から3月までの間に明らかにする」と言っている。今、国際社会が声を上げて、「イスラエル、アメリカにNO!」を突きつけなければなりません。
Il faut que le president gaulliste Chirac envoye des troupes au front pour proteger des peuples libanais contre l’armee Israel.
Quoi qu’il arrive,la flamme de la resistance francaise ,c’est ainsi le justice, le courage, et l’espoir,ne doit pas s’eteindre et ne s’eteindra pas.
Demain,comme aujourd’hui, je parlerai.
Allez-y! Vivre France!
#それで、小泉のケツを叩いて、アベか麻生に指示して、キミツ費をレバノン政府に出してやれと書こうとした矢先に、今朝(7月29日)の朝刊で、朝日と毎日だけが、ベタで「200万ドルをレバノンに人道支援のために拠出することを決めた」と報じていたな。毎日の記事はクアラルンプ-ル発の麻生のコメントやったから、たぶん、外務省のキミツ費から出すんやろうな。まあ、小泉もまだ、まったくのバカではないな(笑)。いちおう、現地に遊びに行って、自分の目で「現場」を見てきておるから、そのへんの皮膚感覚も、少しは働くんやろうな。なかなか、うまい「予算執行」や。
日本の新聞記事の表記だと、ヒズボラは「シーア派民兵組織」となっておるが、「軍隊」はあくまでヒズボラという組織体の一部であって、既に選挙という合法的手段で議席を持って、レバノン政府に閣僚まで送り込んでいる「政権与党」やないか。まあ、どうせ金がないんで、シリアやイランに頭を下げているんやろうし。
ムネムネがバクロしておるが、99年のキルギス日本人技師拉致事件のときのように、原田ナントカという、バカな外務官僚が途中で金を抜いて、現地で豪華ホテルに泊まって連日連夜の酒池肉林三昧、さらには日本から来た「与党記者の接待」といった「私的流用」に回したらアカンで。全額、ちゃんとレバノン政府に届くようにしろ。
#まあ、本来であれば、天木直人のように、キャリアでありながらも、レバノン政府中枢に人脈を持ち、 自分でネタを取ってきてオペレーションができる人間がレバノン大使でいれば、いろいろとオモロイ工作ができるんやが、ご存知の通り、外務省の連中もキミツ費にメシ代としてタカリまくって、思考停止しとるようなカスしか組織に残っておらんから、大した期待はできんけどな。
#で、今朝(7月30日)の東京新聞だけが、ロンドン発の特派員電(それもベタ)で書いておるが、BBCが報じたところによると、アメリカはイギリス経由でミサイルをイスラエルにちゃんと輸出しておるんやって(笑)。ここまで来ると、ブッシュの「二枚舌外交」も大したもんや。しかし、日本の新聞では、レバノン関連の重要なニュースはすべて「ベタ記事」やな。
まあ、どうせ、ブッシュもブレアも本気で「即時停戦」なんて全然、考えておらんから、国連安保理は、さっさとイスラエル軍をレバノン国外に追放するための「大国際義勇軍」の派兵の是非についての決議にもっていき、とにかく、そこで米英に「拒否権」を行使させて、「国際社会の笑い者」にさせろ。
「レバノン救出」のための「大国際義勇軍」の派兵は、もちろん、フランス主導で、シラクが「NATOの枠組みでなく」と言っておるように、NATO、つまり、アメリカは絶対に排除や。イスラエルに武器を輸出しとるような国を入れても足を引っ張るだけやからな。
まあ、派兵の枠組みは、フランス、ドイツにスペイン、イタリアを入れたのを核として、そこにEUをできるだけ絡ませることやな(ただし、イギリスを除く)。特にポーランドやチェコ、ルーマニア、ブルガリアといったアメリカが植民地化しようとして触手を伸ばしている旧東欧圏も引っ張りこんだ方がええな。
あと、ロシア、中国や。特に中国はUNIFILに出している自国人をやられておるから、派兵の「大義名分」が立つ。
それと、イスラム圏やな。フランスの旧植民地だったアルジェリア、チュニジア、モロッコはもちろん、地政学的にトルコも参戦すべしやな。あと、エジプト、サウジ、ヨルダンといった「ご近所」も当然、参戦や。場合によっては、これにシリア、イランも巻き込んでもええで。これら大国際義勇軍をただちに、レバノン南部のイスラエル国境付近に投入して、とにかく、イスラエル軍をレバノン国外に追い出すことや。これこそがまさに「自衛のための戦い」であって、ワシは日本の陸自を投入してもいいとさえ、思っておる(しかし、北朝鮮に噛み付くのがあれだけ大好きなアベが、どうして「自衛隊のレバノン派兵」に言及しないんや。「レバノン」の「レ」の字も出てこんな)。
んで、今回の大国際義勇軍派兵のテーマは(「多国籍軍」なんていうダサいネーミングじゃアカン)、あの「文明の衝突」を向こうに張って、「文明の調和と融合」やな。キリスト教の欧州文明とイスラム教のアラブ文明が一緒に手を結び、「野蛮人どもの無差別大量虐殺」を食い止める、ということや。
半世紀以上前のスペイン内戦のきっかけとなった、ファシスト・フランコの武装蜂起に対して、イギリスは確かチェンバレンだったかな、フランスは首相、レオン・ブルムだったが、スペインの人民戦線内閣を見殺しにしたからな。それがヒットラーの台頭を許したわけや。今度は「イスラエル&アメリカ」という、「ファシズム国家」を打倒するための、「大義ある戦い」や。
Le risque de torture lui parait seul vainqueur de la mort.
Allez-y!Protegez Liban!
Vivre France!
#昨日(7月30日)のレバノン南部・カナへの空爆も無茶苦茶やな。死者50人以上か。で、こうしたイスラエル軍の大量殺戮に対して、明確に「非難」と「即時撤退」を言明した主要国の政府首脳はシラクぐらいのもんか。しかし、シラクは間違いなく、ドゴールを意識しとるな。Vivre gaulliste Chirac,ton discours,c’est France! ここはガンガン突っ込んで、サルコジを潰しに行かんとやな。「フランス与党内政局」や。とにかく、ここで支持率を回復させておかんと、3選もヘチマもないからな。「即時全面停戦、大国際義勇軍派兵」へ向け、突っ込むしかないな。
しかし、小泉は「中東和平」に乗り出すってことで、「外遊」に行っとるはずなのに、であれば、当然、小泉も「イスラエル軍の即時全面撤退」を言ってしかるべきなんやけどな。
で、そもそものギモンやが、イスラエルってのは、どうしてこういう野蛮な行為を屁とも思わずできるのかってことやな。「ナチス」に学んだ部分が大きいんかいな。「被害妄想」にとりつかれているであろうというのはわかるけれども、しかし、今度のカナ爆撃も含めて、マトモな人間の理性的判断のレベルを遥かに超えておるわな。
それと、あと、今度の大量殺戮はどういう指示命令系統で動いているのか。軍部が一方的に突っ走っておるのか、首相や国防相も強烈に後押ししておるのか、そういう「権力中枢」のメカニズムが知りたいわな。
クリントンの時代にアラファトとの和平に臨んだラビンは暗殺されてしもうたし、シャロンも首相就任当初は強硬だったけれども、最近は相当和平路線にカジを切ったところで「病気」になってしもうたし(まさか、モサドに「病気にさせられた」わけじゃないだろうが)、で、今度のレバノン侵攻も、小泉が「和平」の話を持って行った最中の出来事やしな。偶然にしては、話がデキ過ぎておるんやな。こうした「和平」に向けたベクトルを壊す「力」とは、いったいどこから出て来ているのか、私は知りたい。
「中東情勢の専門家」を称する人々は掃いて捨てるほどおるし、新聞各社もエルサレムには特派員を常駐させておるんやから、そういう素朴なギモンに答えて欲しいワ。イスラエル問題も、北朝鮮と同様、どうでもいい上辺だけの情報が多すぎる。まあ、どうせ、この分野も「本物のプロ」はほとんどおらんのやろうけどな(笑)
#いよいよ、「フランス主導」で停戦に向けた動きが出てきそうやな。「シラク・ドビルパン」のラインもサルコジにここんところ押されっぱなしやったし、「UMP内政局」で、サルコジを叩いておく絶好のチャンスや。外交・防衛はそもそも「共和国大統領」の専権事項やし、今度の「レバノン問題」で、内務大臣が口を挟む余地はまったくないからな。シラクはサルコジに命じて、シテの団地でドブさらいでもさせてろ。どうせ、そっちもバカンスシーズンで、内務大臣なんて何もやることなくて、ヒマでしょうがないからな。Vivre France !
#最大の焦点は、イスラエルが本気で大量の地上部隊を国境を越えて、レバノン南部に侵攻させるかどうかやな。まだ、「ブラフ」か「本気」か見極めがつかんな。そのへんは、最近、馬に食わせるほど記事を出稿している読売の三井美奈あたりが当局筋のネタでもスッパ抜いて来い。
いずれにしても米英は「停戦」に向けて、やる気ゼロやから、もし、「最悪の場合」は、フランスは単独でもレバノンに派兵してイスラエルと交戦せなアカンな。国連決議がどうのこうのとうるさいことはほっといて、「レバノン政府からの要請」があれば、即、派兵できるからな。
それと、ドストブラジがベイルートでイランのモッタキと会うておるんやな。シリアとかあのへんはうまく抱き込むべきで、アメリカへのいい牽制にもなる。そのあたり、「外交」がうまいというか、まさに「成熟した大人」のやり方なんやな。ホンマ、ライスなんて「ガキの使い」にもならんからな(笑)。
で、もし、万が一、「最悪の事態」になった場合、フランス主導で「大国際義勇軍」を「来たいところは、どこでもオールOK」で呼びかけたら、ものすごい義勇兵が全世界からレバノンに殺到するで。
そして、この戦いは、「必ず勝つ」。第2次大戦しかり、ベトナム戦争しかり、こうしたタタカイは最終的には「大義」を持っている方が必ず勝つ。武器の威力や兵隊の数なんかじゃない。「志気」のモンダイや。それが「歴史の真実」であり、そして、これこそが「野蛮VS文明」の対決ということや。
Protegez Liban!
Envoyez l’armee des Internationaux au front de Liban.
C’est un combattre de le juctice et l’espoir.
Allez-y! Vivre France!
#今日(8月5日)の朝刊各紙を見ると、意外と読売の記事が力入っておるんだよな。イスラエル北部国境の町に記者を派遣させてルポを送らせていたし、その三井美奈も地元紙のネタを丹念に拾って字にしておったし。案外、イスラエル国内の世論も、全然、一筋縄ぢゃないんだな。まあ、あの国もまるっきり、バカばっかりではないということなのかもしれんな。
EUのフランスを中心とする部隊(大国際義勇軍)の規模は1万を超えるみたいだけど、意外なところでは、マレーシアが名乗りを上げてるんやな。
スペインはザパテロの爺さんがかつての人民戦線の闘士で、その流れから、まあ、スペインは間違いなく派兵すると思うが、この際、そこらのルートから、ここんところ左派政権が誕生しまくっている南米からも募るとオモロイで。あのベネズエラのチャベスとかナントカいうオッサンか、ヤツは「カストロの後釜」を狙ってとる、相当の「出たがり屋」みたいやから(笑)、アメリカに一泡吹かせるためにも、あのあたりを焚き付けて派兵させたら、ブッシュも超ビビるで。
#国連安保理の停戦調停案も、もう少レバノンの言い分を入れてやらんかい、と思うな。
ただ、あのアメリカっていうのも、「二枚舌」というより、まさに、「うそつきの王様」(Les Etats-Units, c’est le roi du menteur、ちなみに、フランス人はみんなそう言ってる)やから、まあ、全然、信用はならんけどな。どこまで本気で停戦を考えておるんやか、わかったもんやないで。
要は、「ユダヤ人」というより、「ユダヤ系金融資本」がアメリカの政権を買収しとるってことやないか(笑)。
まあ、ワシは巷の「ユダヤ陰謀史観」に与するつもりは全然ないけど、モノは試しに、北米トヨタでやったみたいに、モルガン、ロックフェラーあたりでも、社員のおねえちゃんの一人や二人、セクハラの被害者がどうせおるやろうから、会社とトップを相手取って、600万ドルの損害賠償請求訴訟でも、連邦地裁に起こしたらどうや。案外、イスラエル軍の攻撃が止まるかもしれんで。この戦争で誰が一番、カネを儲けておるかや。やっぱ、「カネの流れ」やで。
#しかし、今度の戦争で、ついにレバノン側の死者が1000人を突破か。相変わらず狂ってるな。まあ、いずれにしても、「即時全面停戦」と「イスラエル軍のレバノン領からの全面撤退」は最低条件やな。もし、これが担保されん国連決議などクソにもならんから、そのときは、「大国際義勇軍」をレバノン南部に派兵して、イスラエル軍と「第3次世界大戦」や(笑)。その際は、イスラエルの首相官邸と国防省、それとモサド司令部の3つを完全に空爆して、全壊させなければアカン。
ワシは、ナチス・ドイツのパリ侵攻に際し、当時のポール・レイノー内閣の陸軍次官として、「徹底抗戦」を主張したドゴールと同様、今回の「イスラエル軍事侵略」には、最終的には「武力」で叩き出せという立場で、それは終始一貫して変わっておらん。
ただ、今、レバノンはイスラエル的に、というより、アメリカ的にはまさに「テコの支点」というか、「中東のツボ」になっておって、これが引っくり返されると、イラクはもちろん(もっともイラクの占領統治は既に崩壊しとるけどな)、アフガン統治も、全部、引っくり返ってしもうからな(笑)。だから、「第3次大戦」に持っていけと言っておるんや。「文明vs野蛮」の対決や。
まあ、いずれにしても、こんなもんは、すぐに全面解決に至るもんでもなかろう。時間はかかるとは思うが、「無辜の民」の犠牲者をこれ以上、出さないための知恵を絞らないとだろう。それが、「人間の文明」というものではないのか。
#で、ふと思ったんやが、反イスラエルのイスラム陣営にしてみると、現在の状況っていうのは、まさに「最大の好機」なんやな。つまり、イスラエルから見ると北部レバノン戦線はヒズボラ相手にてこずっておるわけやから、国境を接するシリア、パレスチナ、ヨルダン、エジプトが同時に一気に攻め込んだら、イッパツやんけ(笑)<その場合は、「全軍の全兵士」投入や。今、攻め込まんかったら、いつ攻め込むんや。
ヒットラーが「パリを失うことは、フランスを失うことである」と言っていたように、「首都・エルサレム」目指して大進撃し、「聖地陥落」させた後は、オルメルトから「降伏文書」をサインさせればオシマイや。ドゴールがアイゼンハワーに楯突き、勝手にルクレールの師団を引き抜いて、「パリ解放」の大バクチを打ったのと同じやな。
アメリカ軍はイラクの泥沼にはまって援軍を寄越す余裕なんてどこにもないし、まさに「今」のタイミングや。ドゴールの「パリ解放成功」と同様、物事は「タイミング」が全てや。「タイミング」を掴むことのできるごくごく少数の人間が、新しい歴史を作り出すことができる。それが「人間の文明」や。
#さて、共和国大統領、ムッシュー・シラク君、そろそろレバノン問題の全面解決に動こうではないか。
今回、そもそものイスラエル軍侵攻の直接のきっかけとなった2人のイスラエル兵士は、ぬあんと、イスラエルとフランスの二重国籍を持つ、「フランス系ユダヤ人」やないか(笑)。要するに、発端はこの「拉致モンダイ」やろ。つまり、その2人の兵士は「フランス人」なんやから、フランスが「救出」に出る「大義名分」が立つし、それでヒズボラ、そして、レバノン政府とも交渉する大義名分もできる。
で、イスラエルもその2人の兵士を無事、返還させて、拉致した行為については、ヒズボラに頭を下げさせれば、イスラエルだってメンツが立つだろう。どうせ、ヒズボラもカネがないんだろうから、キミツ費からいくらか出してやれば、済む話や。あと、レバノン復興事業にフランスの企業を入れさせて、そのアガリを献金させて、来春の大統領選の資金に充てれば済む話や。「停戦実現の最大功労者」という手柄を立てれば、サルコジの鼻をヘシ折ることもできるしな(笑)。イスラエルも今、アタマに血が上っていて、引くに引けんところもあるやろうから、そのあたりはうまく双方のメンツを立ててやって、「落としどころ」を見つけることやな。交渉成立の余地は全然、あると思うで。
Allez-y! Vivre France!
#しかし、あのヒズボラというのは、かつてのベトコンを彷彿とさせるものがある。バカじゃないっていうか、相当、優秀やな。ワシがびっくりしたのは、その拉致したイスラエル軍兵士が2人とも「フランス」との「二重国籍」だったことやな。たぶん、偶然だったんだとは思うが、もし、最初から狙っていたとしたら、かなりレベルが高いで。これは「切り札」になるからな。
アメリカがベトナムで敗北した最大の要因は、ベトコン、すなわち、ホーチーミンを「共産主義者」としか見なかったことや。おそらく、それと同様のことが、今度のヒズボラでも言えるんじゃないかと思う。あまり、「イスラム教シーア派」という部分に囚われすぎると、民族のモザイク状況の中で、いかに「レバノンの独立(自立)」ということを目指して奮闘し、もがいてきたこという、「土着の歴史」をかき消してしまう恐れがある。ベトコンと同じ、そういう「理想」が士気の高さにつながっているような気がする。
結論から言うと、今度の戦争の帰趨は見えている。イスラエル軍が国境を越えて地上軍を大量投入したところで、ゲリラ戦に遭って、泥沼に足を引き込まれるのは火を見るより明らかや。要はベトナム、イラクの三の舞や。イスラエルの連中もそこらあたりわかってるのもいるんだろうから、そこらあたりから、フランスがうまく仲介していくしかないだろうな。「和平拒否」の場合は、大国際義勇軍を投入して、ヒズボラとの合同部隊で「第3次世界大戦」や。
まあ、早期停戦が実現すれば、シラクの手柄、長期化したらしたで、来春の大統領選の最大争点にすればいいだけの話や。「レバノンを救うのか、それとも見殺しにするのか」。これをフランスの有権者に突きつければええやないか。「人種差別主義者・サルコジ」とのいい対立軸にもなるし、チャラチャラしとるセゴレーヌはそこまで腹は据わっておらんで。第2次大戦中、ルーズベルトは4選しとるから、「戦時大統領」として3選したところで、少なくとも、国際世論は誰も文句は言わんワ (笑)
#いよいよ国連安保理で、全面停戦の決議が全会一致で採択されて、イスラエルの外堀も完全に埋まってしもうたな。アメリカも賛成に回って、かつ、全会一致で採択されたという意味はとてつもなく大きいで。まあ、イスラエルもこれ以上、攻撃を続ければ、続けるだけ、自分の首を締めるだけやしな(笑)
しかし、今回、改めてというか、初めてというか、イスラエルというのか、ユダヤ人というのか、その「異常性」というものをつくづく痛感した。実は、本当に「救済」してやらなアカンのは、レバノンではなくて、イスラエルなんだよな。
まあ、いろいろと歴史的なものもあるにせよ、「被害妄想」と、相手を「信じられない」というのと、そういう救いがたいほどの「病理」が存在しているんだよな。ほんと、「愛」を知らずにここまで育ってしまって、結局、「カネ」しか信じられるものがなくなってしまってるんだよな。しかし、「北朝鮮」なんてもんぢゃないなあ。あんな国が隣人でなくて、本当によかったワ。レバノンにパレスチナ、本当に「ご愁傷さま」としか言いようがないな。まあ、あきらめずに、「対話」を呼びかけていくしかないんだろうなあ。
#「レバノン停戦」の実効性は、UNIFILの増強部隊(=大国際義勇軍)の現地派遣でよりきちんとした形で出てくるだろうが、全体のまとめとして、ワシがここで声を大にして言いたいのは、共和国大統領がシラクでおったから、何とかここまでこぎつけることができたということで、これがもし、サルコジだったら、絶対にこうした展開にはならなかった。ヤツは間違いなくレバノンを見殺しにしていただろう。それはワシのジャーナリスト生命を賭けて、100%断言できる。それを考えると、非常にクビの皮一枚というか、際どい橋を渡ってきたともいえる。2年後のアメリカ大統領選が、民主党のマシな候補(ゴアとか、ディーンあたり)が当選してくれる期待をこめて、せめてそれまではシラクを大統領に置いておく必要を感じるな。一番てっとり早いのは、任期を「7年」に戻すことやけどな(笑)。ワシは個人的には、「ドゴールの背丈」に合わせた、あのぬあんとも中途半端な「septennat」が好きやったんやけどな。まあ、いずれにしても、「3選出馬」すべきだと思う。
あと、ワシは今度、自衛隊をレバノンに派遣してもいいと思う。米英の軍事侵略に加担する形を取っていたイラク派兵には反対だったが、今度のレバノン派兵は「中東の和平確立」という、極めてまっとうな「大義名分」がある。秋の臨時国怪で、「レバノン特措法」を作って、陸自を出してもいいと思っているが(もちろん、憲法上の制約から大ギロンすべきだが)、まあ、どうせ、アベはシカトして終わりやろうな(笑)。アベの「タカ」も所詮、その程度のもんやからな。アメリカの尻馬に乗って、北朝鮮、韓国、中国を日ごろ、ガンガン叩いている連中が、今度のレバノン問題では、アベ以下、見事に沈黙しとるからな。
#そのUNIFILの増強部隊派兵に、スペインをはじめ6カ国が名乗りを上げて、ドイツも来週には正式決定するみたいだが、モロッコが入ってるんだよな。この際だから、ジダンのアルジェリアにも声かけてやって、一緒にレバノンの前線で「遊んで」きたらええんや。
今度の最大のミソは何度も繰り替えすが、そもそもの発端となった、ヒズボラに拉致されたイスラエル軍の2人の兵士は、フランスとイスラエルの二重国籍者ってことや。んで、おそらく、イスラエル軍、ヒスボラの双方の当事者同士は頭に血が上っておるから、当面は「交渉」なんていうところには行かんからな。そこで、フランスの将校がワンクッション入る形で、双方からネタが取れるわけや(笑)
戦争なんて、武器持ってドンパチが全てでなくて、あのコロネル・アカシこと、明石元二郎大佐のように、いかに相手の懐に入り込んで、ネタを持ってくるか勝負やからな。ブンヤと同じや。どうせ、イスラエルの方も前線には軍司令官はもちろん、モサドの連中もイッパイおるやろうから、前線で一緒にメシ食って、ヒズボラ、レバノン政府との「仲介役」になればいいだけの話や。どこの世界も「ネタ」が全てや。
んで、情報はすべて国防経由でシラクに上げさせ、まかり間違っても、サルコジなんかに流したら、アカンで。こんもん、内務大臣の出る幕ではないからな。それに比べたら、中国の女スパイ程度に引っかかった程度で、目を吊り上げておったらアカンで、アベ君や(笑)
#サルコジが8月15日の地元テレビにしゃしゃり出て、例のサルコジ法を発動して、移民の締め出しに出ることをペラペラと喋っておるようやな。しかし、シラクが「レバノン停戦」で手柄を上げたことへの、強烈な意趣返しや(笑)。うまいこと、シラクの足元を切り崩してきておるな。だいたい、同じ政権与党で「大統領・首相」と「内相」のやっとることが、これだけ180度違うってのも珍しいな。郵政民営化のレベルじゃないからな。まだ、ジョスパンとコアビタシオンを組んでおった時の方が、「一致性」があったで。
ただ、フランスの場合はまだ、シラクがサルコジを押さえつける余地があるぶん、全然、マシやけど(シラクの支持率が回復すれば、少しは言うことを聞くようになる)、モンダイはあの「EUのコウモリ」や。まあ、ブレアを押さえつけることができるとすれば、あとはエリザベス女王くらいのもんか(笑)。国家元首だったら、もうちょっとあのアホを何とか調教してもらいたいもんだよな。それと、中国や韓国に言われるのならわかるが、イギリスなんかに「靖国参拝がどうのこうの」なんて言われたくないワ。オマエにだけは言われたくなかったな。人んところに嘴挟むヒマがあったら、さっさと自分んとこ再民主化しろ。
#UNIFILの表向きの任務は「停戦監視」やが、要は、「イスラエル軍の侵略行為」を食いとめるってことだから、当然、「イスラエル軍との戦闘行為」はカクゴせなアカンわな。しかし、そうならないように知恵を働かすのが、「防衛と外交」やからな。「男女間のそれ」と同様、そのカケヒキはなかなか難しいで(笑)。ただ、その困難な任務を成し遂げてこそ、フランスは「世界から尊敬される国」になる。
Allez-y! Vivre France!
#しかし、シラクはもう少しビシッとUNIFIL増強部隊(=大国際義勇軍)の派兵をせなアカンな。しばらくはレバノン前線に軍事的なプレゼンスは必要だろうな。イスラエルは「自衛」と称して、ナンボでも攻撃を加えてくるからな。それと、本人も一度、ベイルートやカナにも足を運んで、現地を見てくるべきやな。パフォーマンスになるのはもちろんだが、「現場」を見んことには、いろんなイメージも湧いてこんしな。ドゴールだって、アルジェア危機のときは、現地に乗り込んで、演説を一発ブッとるし。ただでさえ猿居士に水をあけられてあるんやから、ここは活躍をアピールせんことには、話にならんな。バカンスシーズンももうそろそろ終わるし、冷房の効いたエリゼ宮でふんぞり返っているばかりが能やないで(笑)
La crise,c’est la meilleure chance!
Allez-y! Vivre Frace!
#シラク、「8・24テレビ演説」で、フランス2000人の派遣を決定か。タイミングといい、規模といい、トレ・ビヤンや。これでイスラエル軍が攻撃をまだ仕掛けてくるようだったら、状況を見て増やせばいいだけだからな。さすが、「現代のドゴール」や。ドゴールもコロンベイの草葉の陰で喜んでおるで。あとはドストブラジのケツを叩いて、1国でも多く参加させることやな。猿居士の「難民締めだしカード」に対して、この「レバノンカード」は有効やし、そもそも両者の根底にある「思想的対立」は、来年の大統領選のいい対立軸になると思うな。
#サルコジがセゴレーヌの向こうを張って、今度はUMPの夏季セミナーか。まあ、レバノン情勢も一段落ついて、みんなヒマだからな(笑)。しかし、サルコジのホンネは「うるさい、オッサン連中(=シラク、ジョスパン)は、頼むから引っ込んでおいてくれ」ってとこやろうな。ただ、フランスの大統領選は、アメリカと違って、自民党のソーサイ選と同じ、「2回投票制」だからな。95年もRPRからはシラク、バラデュ-ルと2人立っとるしな。このときは「バラデュール当選間違いなし」と誰もが思ってて、それでシラクからバラデュ-ルに寝返るという「コウモリ」やっとったから、シラクに目の敵にされてきたんやからな。ミッテランはドゴール、シラクはミッテランと、何度煮え湯を飲まされてきたことか。そう簡単に「共和国大統領」になれると思うなよ。そうは問屋は卸さんからな。
#シラク、秋篠宮男児誕生で、お祝いコメントを出すあたり、なかなか心憎いな。日本の国内世論と、何を言ったら日本人が喜びそうかという、深層的なメンタリティがちゃんとわかっているな。日本人を「働くだけのキリギリス」呼ばわりしたクレッソン(ミッテランの愛人説あり)や、サルコジとは大違いやな。小泉の靖国自爆参拝ぢゃないが、こういう部分での「外交感覚」が、本当は大事なんだわな。
#下院で審議入りした「ガス民営化法案」、これは対応を誤ると間違いなく「政局」になる。CPEの二の舞になってしまったら、「3選」は完全にアウトや。本来であれば、与党UMPの党首で、閣僚でもあり、さらにはバリバリの米英流の新自由主義者である猿居士が、率先して通さなければならん法案やが、ドビルパンにババを引かそうと虎視眈々と狙っておるからな(笑)。CPEの時も最初は「こんな素晴らしい法案はない」と両手で拍手しとったのに、最後は労組と手を組んで潰してしもうたからな、あの猿は。フランスの労組は日本の労組と違って、すぐ山猫ストを仕掛けてきて、確かにパリっ子もストには慣れておるが、長引くとボディーブローで効いてくる。まあ、最後は「シラク・ジョスパン」の線でまとめて、それで「四つ巴戦」に持っていければ理想形だが、とにかく無理強いは禁物や。レバノンで挽回したのが、全部、パーになってしもうからな。
#レバノン停戦を足がかりに、次はイランだが、これは最終着地点は「イラク」やで。あの泥沼化した惨状から、何としてでもイラクの人たちを救出せなあかん。今の米英に当事者能力はないからな。いずれにしても、時間はかかる。サルコジ、セゴレーヌでは無理やから、「シラク3選」ということだ。ドゴールも、1965年にミッテランを下して再選を果たしたときは、75歳だったからな。どうせ、「4選」はないから(笑)、国際政治というより、「国際政局」のために、来春の大統領選では、シラクを当選させなければならん。
それと、佐藤優が書いているように、諜報員の世界も、ブンヤ同様、能力の格差は明確にあるんで、よく、あの「ビンラディン死亡」のネタを持ってきたな。新聞社で言えば、「編集局長賞」、これは「国防大臣賞」モノやな。世界各地に散っとるフランスの諜報員は、ガンガン外でメシを食って、ネタをシラクんとこに持って来い。
#ビン・ラディンがもし、生きておるんやったら、アルジャジーラでもTF1でも影武者でなく本人が生出演して、第三者のインタビューを受けんことには説得力はないわな(笑)。
そんなことより、EUの東方拡大、ルーマニア、ブルガリアの加盟なんか、全然、急ぐ必要はないからな。内務大臣の猿居士に「雇用不安」「治安悪化」で煽られたら、イッパツやんけ。EU憲法草案批准国民投票の失敗を二度とやったらアカンで。「理念」と「現実」は違うからな。アメリカの覇権主義みたいに、ただ、水脹れ的にデカくなればいいってもんではない。もっと、庶民の「財布の中身」に敏感にならんと、また、足元をすくわれるで。「3選」を目指すんであれば、センキョ後に先送りするか、もしくは「準加盟国」みたいな形で時間を稼ぐとか、そういう配慮は要ると思うな。
#旧仏植民地下のアフリカ出身者に対する軍人恩給の「格差是正」、なかなかやるな。タイミングも映画の封切りに合わせて、トレ・ビアンやな。ドゴールもアフリカから攻め上って、パリ解放を実現しとるからな。これで、「3選出馬」のテーマは「諸文明の対話、融合」と「中東和平の実現」で決まりやな。
まあ、どうせ、UMPは猿居士に乗っとられとるんで、「無所属」からの出馬やろうが、セゴレーヌが猿に擦り寄っている分、「対立軸」を鮮明にするには、むしろ、セゴレーヌよりも「左」にシフトしてもいいくらいやな。どうせ、無所属で出るんだし(笑)。むしろ、共産党とか、労組あたりと仲良くなって、そこらの票をごっそり貰えばいいわけやし。「極左化」、「ジョスパン化」や。「2位」につけて決戦投票に行ければ、猿に逆転できる。
#来春の大統領選は、そういえば、下院との「ダブル」なんだよな。PSはダンナのオランドが党首やから、オランドが下院選を仕切って、セゴレーヌが大統領選と「夫婦分業」になるわけか。んで、猿はUMPの党首やから、下院選の方の責任も負うわけやな。で、猿が大統領選に出るとなると、ヌイイの選挙区で椅子が一つ空くわけやから、そこからドビルパンが出ればいいわけやな(笑)。ドビルパンもいちおうUMPの党員か(党費は払っておるんかな)。まあ、どうせ、UMPの公認は取れんだろうから、「無所属」で出ればいいわけやな。少し、ドビルパンにも「ドブ板」をやらせなアカンで。そうなると、現職の大統領と首相が「無所属」で出馬か(笑)。ということは、告示後の第一声は2人で「ヌイイ市役所」の前や。それから、シテを徹底的にドブ板やな。
#アメリカ諜報機関の「イラク戦争は誤りで、テロを拡大させた」の報告書は、要はCIAの「責任逃れ」ってことか(笑)。だいたい、「ビン・ラディン死亡」はおろか、居場所さえ掴めておらなかったわけやからな。本来であれば、CIA長官はクビや。それを切り返すためには、ああいう内容の報告書をリークするしかなかったんやろうなあ。
ただ、それとは別に、現場レベルでマトモにモノを考えている諜報員は「おかしい」って思っておるんやろうな。米ソ冷戦時代は、とはいっても、あくまで「経済システム」の対立でしかなかったやんか。今度は「対イスラム」という、「宗教」という人間のいわば思想、信条の根幹に関わる部分で対立を煽っておるだけに、CIAの現場の連中もネタが取れなくなっておるんやろうな。
それはそうと、「ビン・ラディン死亡」を「レスト・レピュブリカン」に流したのはほぼ間違いなくシラクや。というのは、前に97年5月7日、社会党にボロ負けした下院選投票の直前、「ファシスト・ブレア」の労働党圧勝にビビッて、フランス国内の地方紙14紙に論文を投稿しとるからな。たぶん、今回は、その1つと違うんかな。地方紙にウマの合うオトモダチがおるんやろう。しかし、自分でネタを流しておいて、「犯人探し」を命じるとは、相変わらず、マンガをやっとるな。「シラク爆弾」大炸裂や(笑)。ただまあ、このタイミングで国連総会に乗り込んで一発、演説をブッて、ブッシュとも直談判してきとるから(さすがにアハマディネジャドと違って、シカトはできない) 、「プレイングマネージャー」として、自分で動き回るのも好きなんだろうなあ。
しかし、いずれにしても、重要なのは「文明の衝突」ではなく、ケ・ブランリー美術館のテーマである「文明の対話と融合」や。
#CPEはそもそも、去年のEU憲法草案国民投票否決を受けて、ドビルパンが05年6月8日の施政方針演説で打ち出していたものやったんやな。で、このとき、猿をはじめとするUMP内の米英流・新自由主義を信奉する連中はものスゴイ拍手を送っておるんや。シラクは「従来のソシアル路線でいい」と言っていたにもかかわらず、まあ、首相としては「そうもいかんでしょう」ってことだったんだろうなあ。しかし、世論の風向きが変わった途端、猿は労組と学生を焚き付けて、このCPEを潰しやがったんだからな。「デタラメ」もいいとこや。こんなコウモリを大統領に就けたら、世界中の笑い者になるな。まさに、プチ・ナポレオンや。
いずれにしても、猿はハッキリと米英流・新自由主義を標榜しとるし、セゴレーヌもそれにつられて「右傾化」しとるんやから、ここはCGT(労働総同盟)やFO(労働者の力派)あたりとも手を組んで、場合によっては、緑の党、さらにはジョスパンを抱き込むぐらいでちょうどいいな。ドゴールもパリ解放のときは、共産党と共闘しとるからな。「21世紀のレジスタンス」や。
#そうこうしとるうちに、いよいよセゴレーヌがしびれを切らして出馬表明か。想定の範囲内やな。どうせ、野党だからヒマで、他にやることもないからな(笑)。まあ、猿にセゴレーヌに若い連中はどんどん先を走らせておいたらええんや。今、ディープ・インパクト&武豊がそっちに走りにいっとるように、第4コーナーを回ったところから一気に大逆転や。この10月1日をもってイスラエル軍もレバノン領から完全撤退したことやし、ようやく反撃態勢が整ってきたな。まあ、現職はとにかく「実績」を積み上げていくことが最大の選挙運動やからな。年が明けてから、春の足音が聞こえてきて、あったかくなってきてからやな、本番は。「3選出馬表明」は、「政局」になる。Allez-y! Vivre France!