今度の都議選結果をもとに、今後の「政局動向」を分析する |
さて、かのイケダモン大先生が、「絶対勝て! マルハム候補者23人中、1人でも落選させたら、そこの地区責任者は夏の人事で飛ばす!」というくらい、エネルギーを注いでおられた都議選が、昨日(7月3日)、投票、即日開票されました。
そこで、最初にざーっと各党別の議席数を記しておきますと(カッコ内は現有議席)、自民48(51)、民主35(19)、公明23(21)、共産13(15)、ネット3(6)、社民0(0)、諸派1(1)、無所属4(4)――という結果になりました。
まあ、朝刊各紙の見出しを見ると、「民主躍進、第2党に」「自民後退、公明堅調」といった感じで、私の見方では、おおよそ「想定の範囲内」でした。それゆえ、大きなオドロキもなく、何だか今の「永田町、政局凪状況」をうまいこと映し出したなあ、という気はします。
ただ、そうした「凪」の中にも、いろいろと目を凝らしていきますと、「次」へ向けたトレンドも見えてきているような気もします。そこらあたりを、今回はじっくりと見ていくことにしませう。
確かに都議選は、形式的には「一地方議会選挙」でしかないのですが、「東京」というニッポンの首都であり、さらには、よくも悪くもその「一極集中」という特性から、ありとあらゆるトレンドの発信源であることから、かなりの部分、これを国政レベルにまでトレースしてみることができると思います。
特に、都議選は6月末から7月のアタマの時期に行われるため、任期6年の半数が3年ごとに改選される参院選の直前に、12年にいっぺんはこの都議選が来ますので、だいたいそこでの結果が、そのままその直後の参院選に反映されます(例えば、リクルート事件や消費税導入で自民党惨敗・社会党が躍進した89年や、小泉バイアグラ効果で、自民党の長期低落傾向ににとりあえず歯止めがかかった前回01年とか)。
また、93年はたまたま衆院の解散、総選挙の直前に都議選があったので、そこで都議会日本新党は21議席もの大躍進を遂げたことで、日本新党がその直後の衆院選で引き続いて勝利したことで、自民党の過半数割れに追い込む原動力となったことで、ここでの投票トレンドは、かなりの部分で、有権者の動向を掴む好材料となります。
特に今年は大きな国政選挙が予定されていないこともあって、たまたま偶然ですが、石原慎太郎の2期目の折り返し点であると同時に、衆院もこの秋でちょうど2年を迎え、「いつ解散があってもおかしくない危険水域」に入っていきますので、その意味では「中間選挙」という位置づけは、まさに言いえて妙であると思います。
んで、今朝の朝、毎、読の3紙にざーっと目を通したのですが、私はいま住んでいるところが横浜市で、東京の最終版の「14版地域」と違って、ここは「13版地域」なんですよね(それゆえ、当然、都内版はない)。 ただ、都議選は、居住者の多くが都心に通勤したり、仕事でしょっちゅう出向いている、我々、「神奈川都民」にとっても非常に関心のあるテーマです。
特に、私のやうな「選挙オタク」にとっては、各選挙区ごとの候補者別の票数を入れた「開票結果の表」というのは、チョー重要な資料なのですが、ぬあんと、毎日新聞だけ開票結果が掲載されていないのです(#朝日と読売はちゃんと掲載してるで。要は特オチや)。
地方紙の神奈川新聞が都議選の開票結果を入れないのはわかりますが、毎日はいちおう「全国紙」でしょう。そのへんの感度の鈍さはいったいどこから来るのか、東京本社編集局長の観堂義憲のオッサンは、今度の都議選担当の責任者をちゃんと処分しないとですね(笑)。
ちなみに、朝日新聞の開票結果は、第3(第4?)社会面を1ページまるごと使い、主要政党の候補者がほぼ出揃った下町地域(江戸川区、墨田区)、山の手地域(世田谷区、練馬区)、多摩地域(町田市、八王子市)の計6カ所で、いろんな細かい質問をやった出口調査のオマケがついてました。
んで、これを見ると、20~40代の若い層が、かなり民主支持に流れているトレンドをうまく掴んでいます(逆に60代以上は自民支持が多い)。 確かに、イメージ先行のきらいはありますが、若い層の方が、かなり民主党に関心を持ってきているというのがわかります。
こういう足を使った地道な調査というのは、やはり、組織力を駆使すればこそできる成果であり、いわゆるスクープ記事と違ってヒジョーに地味ではありますが、私のような「選挙オタク」には貴重な判断材料になります。朝日はこういうことをきちんとやってくるので、「腐ってもタイ」というか、なかなか侮れないのです。
そこで本題に入っていきますが、まあ、投票率43・99%も含め、各党の議席配分はほぼ「想定の範囲内」ということで、それを前提に私の独断と偏見で今度の都議選の結果を斬っていきます。
【自民党】
現有議席51から3つ落として、「48」ですが、思ったより減らなかったなあーというのが率直な印象。
というのは、そもそも、都議会自民党は都議会議長選を巡る汚職事件で、自民党都議が次々と逮捕されたことで、法定解散に追い込まれた1965年7月の選挙以来(だから、都議選はこんな中途半端な7月にあるのです)、当時は定数120でしたが、それからずうーっと一度も単独過半数を取ったことがないのです。
そうした、自民、社会という当時の2大保革政党が、「過半数」を制することができないのをいいことに、そこにイケダモン大先生率いる「公明党」が、まさにそのキャスティングボート戦術で、自らを高く売りつけることで、己の「主導権を握る」というのは、既に都議会で実戦を重ねてきたわけで、それを国政の場で応用しているにすぎないわけです。
んで、前回は「小泉バイアグラ効果」をもってしても「51」にとどまっていたわけでしたから、それと思うと、むしろ、今回は“善戦”といっていいと思います。
では、なぜ、「3議席減」にとどまったかというと、私は6月議会の例の「浜渦政局」で、石原慎太郎の右腕だった副知事の浜渦某のクビを取った勢いもあったのではないかと思います(それだけ、都議会自民党の連中にはスゴイ危機感があった)。
確かに、当選した自民党都議連中の顔を見ると、脂ぎったオッサンが多いですが、しかし、そのぶん、「政局」(=ケンカ)のセンスはいい。
じつは、内心、私は「マッチョ男根的極右国家主義者」として、エラソーに「諸君!」だ「正論」だ「SAPIO」あたりに出まくって、ベラベラ喋りまくっていることに、内心、ムカムカしてたんで(#しかし、ワシはイケダモン大先生命だから、石原を相手してるヒマはないんや)、浜渦のクビが飛ばされてレイムダック化した石原を見るにつけ、「ザマーミロ」と思っていたので、私は、もし、東京都民だったら、その「論功行賞」として、その1点だけで自民党候補に入れてもいいとさえ思っていました。
つまり、石原慎太郎の、「東京都知事」の“威光”をバックに、「売文業者」として、いろんな極右的言説をまき散らすことで、いまの「右傾化バブル」に大きな影響を与えていたので、今回、都議会自民党が本気になって、浜渦のクビを取ったことで、石原がシュンとおとなしくなって、さらには、世論からも愛想をつかされるようになってきた。この意味が大きいのです。
それとナンダカンダ言っても、小泉内閣の支持率はまだ40%あります。40%もあったら、全然、「末期」とは言えないでしょう。まだまだ余裕はあります。
【民主党】
現有議席19から「35」ですので、数字だけ見れば、毎日新聞の見出しにある「民主躍進」といえば、確かにその通りかもしれません。
が、今までのところ、典型的な都市型政党である民主党にとって、都心部はいわば「金城湯池」ですので、本来なら「40」に手が届いてもおかしくない。
4月の統一補選で自民党に「0勝2敗」だったわけですから、それに比べれば、決して、「負け」ではないですので、岡田克也の面目もやれやれ立ったというところでしょう(笑)。
私が今度の都議選で最も注目したのは、「1人区」である、菅直人のお膝元である武蔵野市で、民主党の新人候補(松下玲子、21456票)が、自民党の現職(小美濃安弘、19904票)を破って、武蔵野市で初めて民主党が議席をゲットした点です。
ここは菅直人がずうーっと選挙期間、張りついて応援演説をして、「民主党」のカンバンと、「石原都政批判」を厳しく言って、それで票をかき集めたわけです。テレビで見た限りですが、菅直人の演説にも相当、鬼気せまるものがあって、「代表辞任」に追い込まれた例の「年金政局(=大作VS菅政局)から1年、ようやく復活の手応えを感じました(#菅直人の場合、年金未納も武蔵野市の手続きミスで、ホンマ、気の毒ではあったわな)。
まあ、どんな人間でも浮き沈みはあります。 菅直人には「次の都知事選に」という声もあるようですが、私は国政に留まって、今
後、場合によっては、「ガラガラポン」によって、「極右VSリアルリベラル・中道左派連合」という形の政界再編ということも、あり得ないわけではありません(加藤紘一に菅直人、それに辻元清美チャンに、来年9月で任期満了となる田中康夫、ついでに北海道でのローカルパーティー設立を目指しているムネムネ(=鈴木宗男)も合流すると、「大政局」に発展する可能性大)。
そこまで話を極端に持っていかなくても、民主党の中でも、「小沢一郎」とともに、「菅直人」は、全国区で通用する数少ないカードです。
もう少し、本人もそういう自覚を持って、休眠中の「創価学会問題プロジェクトチーム」を再稼働させて、イカンザキの平野貞夫氏に対する一連の「大言論出版妨害事件」を徹底的に取り上げ、世論を味方にしながら「政治争点化」することで、国怪運営の主導権を握るといったような、弛まない努力が、今の民主党には必要であると思います。
【公明党】
絞りに絞って、「勝てる選挙区」に23人を擁立して、全員当選。
あっさり言って、今回の選挙は「全員当選してアタリマエ」で、「1議席でも落としたら敗北」といったところだったので、まあ、順当といえば順当でしょう。
ただ、投票率が低かったせいもあるかもしれませんが、杉並、板橋などはトップ当選、特に練馬区では開票率97%ながら、2位の民主党新人に16000票あまりの大差をつける、52500票でのブッチギリのトップ当選は、なかなかスゴイと思いました(とりあえず、「政教分離」という、本質的な問題は置いてといて)。
しかし、その一方で学会本部のある信濃町を抱えるお膝元の新宿区で、藤井富雄の後釜の新人が自民党に次いで2位で、3位当選の共産党候補にわずか2000票まで追い上げられていたので、これがもし、共産党の後塵を排していたら、イケダモン大詩人のカミナリが落ちていた可能性がありますが、まあ、ここは目標の「全員当選」を達成したわけですから、ねぎらってあげましょう。
これは、組織が相当、危機感を持って引き締めてセンキョに取り組んだ成果だと思います。
去年の秋以降、NTTドコモ事件に、連休明けの巨額かたり融資詐欺、さらには選挙直前の板橋の両親殺害事件と、状況的には「逆風」も吹いていたと思いますが、逆にそれが組織を引き締めるバネになっているような気がします。
改めて、イケダモン大先生の「打たれ強さ」に感銘しました(笑)。信濃町は、攻めに回ったときより、守りに入ったときの方が手ごわい。
特に、民主党が全然、本気で叩いて来ないところに、まだまだイケダモン大名誉会長にも、全然、余裕があることを感じます。今年の夏は、去年のようなアッと驚く「大人事異動」がなさそうなので、ちょっと、残念ですね(笑)。
【共産党】
下手したら、ヒトケタ台に落ち込む可能性もあるかと思いましたが、現有議席より2議席減の「13」に留まったのは、健闘といっていいと思います。
共産党都議団は、自社さ時代の97年の選挙で、批判票の受け皿となる形で、26議席を獲得して、第2党に躍進してますが、さすがにその時の勢いはありませんが、何とか去年の参院選惨敗の低落傾向から、踏みとどまったという感じがします。
既に一部報道では、さすがに次の総選挙では、300選挙区に全員立てるというバカなことは止めて、「民共間で候補者調整へ」ということも報じられていますが、できるところはそうやって無駄なエネルギーは消耗しないに越したことはありません。
私は決して、現在の小選挙区制を基盤とした「2大政党制」がいいなどとは、露にも思っていません。
ただ、当面、現行の制度を変えられない以上、「よりマシ」を求めて、「政権交代」のために民主党と手を組むのも、選択肢の一つだと思います。
というのは、「民共合作」こそが、いちばん信濃町(=イケダモン大先生)がイヤがる手法で、本来なら、公明党や旧自由党に、新進党時代に小沢一郎といい関係にあった市川雄一とか、二見伸明とか、そういう議員を全部、切ってしまったので、信濃町との友好のパイプが切れてしまった。平野貞夫氏の手記告発の一因には、それもあるように思います。
だから、ここで共産党が「民共連携」に入っていけば、いま、信濃町と民主党とのパイプは前よりは全然、薄くはなっているので、狙い目だとは思います。
例えば、今度の平野氏の著書に対する「大言論出版妨害事件」で、「イケダモン国怪証人喚問」というカンジで民主党と連携を取っておいて、組めるとことは組むというスタンスでやっておかないと、イケダモン大先生はいつでも自民党が凋落したときは、「神崎―冬柴」を切り捨てて、いつでも民主党と組みますので(笑)、それだけは日本のデモクラシー再生のためには阻止しなければならない、ということです。
あと、社民党は前回に引き続き、「0」ですので、特にコメントすることはありませんが、しかし、首都・東京の議会で議席を確保できないというのは、もはや「公党の体」をなしていないでしょう(笑)。
さて、今度の選挙結果をもとに、今後の政局動向分析に入りますが、結論から言って、当面、「凪状態」という、大きな変動はありません(笑)<サマワで死者が出ない限りは。
これは私が繰り返し言っていることですが、要は民主党が本気で自・公を倒して、政権を奪取する気があるのか。それに尽きると思います。
それはまず第一に、「権力の中枢」である、「小泉純一郎(+飯島勲)&池田大作」に向かってケンカを仕掛けようとしない。郵政民営化のロンギでも、最初から竹中平蔵のクビを狙ってどうすんだ、という気がします(民主党が本気で「政局」にしたいのなら、自民党内の“抵抗勢力”と組まないといけない)。
まあ、郵政民営化のギロンも、私にはほとんど関心はないのですが、自民党が「政権延命」のために、敢えて“政治争点化”しているネタに中途半端に付き合っているという感じがします。
それを見ると、なんて言うのか、例えば、郵政民営化のギロンでも、今度のイケダモン大擁護法(=人権抑圧法)のギロンでも、ラディカルな「反対意見」を出してるのは、むしろ、自民党の方で、そうした「党内対立」を演出することで、活気というか、最後の延命を図っているように見えます。
思うに、これは「角福戦争」以来、激しい派閥抗争が、じつは自民党内に最大限のエネルギーを生み出してきたという、ある種の「知恵」が働いているような気がします。
んで、たまたま月刊現代の8月号に、元警察庁長官の息子の、自民党の城内実・衆院議員(当選1回)が、「人権擁護法案はナチスも真っ青の危険性――新聞、テレビはなぜ、報じないのか」という論文を掲載していて、これがじつに非常に理路整然と今度の法案の問題点を列挙したうえで、「廃案」を求めているのです。
確かに、今度の法案について、「メディア規制」や「国籍差別」という問題もあり、それ自身も決して小さい問題ではないのだが、今度の法案の究極の欠陥は、「各地域に配属される2万人もの人権擁護委員が、『人権侵害にあたるかどうか』を判断する権限を持っているのだが、その人権侵害の基準が極めて曖昧である」ということを指摘しているのです。
さらには人権擁護委員の選出基準も曖昧で、その政治的中立性を担保する規定もありません。
その城内論文では、「ナチスのような政党が政権を取ったら、人権擁護委員を全員、党員にすることにもなりかねない」と警鐘を鳴らしていますが、私には、「週刊新潮のような大デマ雑誌をビッシビシ取り締まるため、人権擁護委員は全員、地区の創価学会員を任命させるようにしろ!」と、イケダモン大先生が号令をかけているようにしか思えないのです(笑)。
恥ずかしながら、私はこの論文で「城内実」という自民党の国怪議員を初めて知ったのですが、そういった法案の欠陥、問題点を批判しない新聞、テレビの怠慢をも丹念に指摘していて、よく勉強して、きちんと“理論武装”しているのです。
そのうえで、法案の「廃案」を求めているのですが、これは本来なら、与党・自民党でなく、野党第1党の民主党の議員が言わなければならないことでしょう。
ちなみに、城内議員は父親が城内康光・元警察庁長官で、当選する前の年まで外務省に14年間いたということで、選挙区は静岡7区。年齢も私と同じで、今年40歳なんですね。
論文の中で、「国際的なリベラル派と映るかもしれない」とも書いている通り、今度の法案が根源的に抱え持っている危険性を敏感に感じ取っていて、「文は人なり」ではありませんが、極めてセンスのいい人間であることが、ちゃんと伝わってきます。
んで、いま、この「人権抑圧法案」のキケン性を、きちんと指摘し、批判しているのが、平沼赳夫を会長とする自民党内の「真の人権擁護を考える懇談会」のグループで(城内実はその事務局長を務める)、会長の平沼赳夫もいろんな雑誌等のインタビューに出るなどして、今度の法案の危険性を訴えています。
そのせいもあってか、最近、平沼もどんどん存在感を増し、ブレイクしそうな気配を見せており、いよいよ「ポスト小泉」に名前が上がって来ているほどです。
しかし、そういうマトモなことを訴えて、政権のトップに就こうとするのは、政治家として極めてまっとうであり、逆に、何で、こうした動きが野党第1党である民主党の中から出てこないのか、私はフシギでしょうがないのです。
本来だったら、民主党内の「創価学会問題プロジェクトチーム」(代表・菅直人)がやらなければならないことで、私に言わせれば、自民党の内部にいる人間の方が、政権与党の独走にブレーキをかけるための、「健全野党」の役割をよっぽど果たしている。
あんまり、民主党のモンダイ点を言うと、まだまだ出てきますので、ここで止めておきますが、せめて、自民党内の“抵抗勢力”並みに存在感を発揮して、ガンガンと噛みついていかないことには、あと、100年経っても政権は取れない、ということだけは言っておきます。「与党の失政、腐敗」を徹底追及するのが、野党の役割でしょう。「政権準備党」などという何とも超ダサいネーミングで、「アレもやります、コレもやります」は、政権取ってからでいいんで、口先はどうでもいい。小泉純一郎と池田大作相手に、真っ向からケンカせい。
それゆえ、遅ればせながら、私、チョッチ自民党を最近、見直し始めてます(笑)。
