新著『<さるぐつわ>の祖国 北朝鮮拉致被害者たちはなぜ日本で「何もしゃべれない」のか?』の紹介 |
テーマは「北朝鮮による拉致問題」ですが、サブタイトルにあるように、日本に戻ってきた拉致被害者たちが、北朝鮮での体験を、ほとんどまったくといっていいほど「喋っていない」というところに、スポットライトを当て、そこから、この問題に切り込んでいます。
当初、私は、その理由を「北朝鮮の独裁体制」に起因するものだという見立てをしていました。もちろん、その要因は非常に大きいのですが、それ以上に、この拉致問題に対し、マスコミが異常なまでの「タブー」として扱うことで、「問題の真相究明」を放置してきていたことが、それにさらに輪をかけて、「さるぐつわ状況」を構築しているといえます。
職業柄、このテーマに対しては、関心は抱いていましたが、他にやらなければならない取材対象もたくさんあって、なかなか、じっくりと時間をかけて、掘り下げていくだけの余裕がありませんでした。たまたま、今回、こういう機会と巡り合えたため、「渾身の書き下ろしノンフィクション」という形で、世に問うた次第です。
ハードカバー・478ページ(1800円+税)で、この9月28日より書店に並ぶ予定です(既に、アマゾンには出ています)ので、ぜひ、ご一読をよろしくお願い申し上げます。
以下、ご参考のため、目次のラインナップをupします。
はじめに━━日本に帰国後も嵌ったままの「さるぐつわ」
日本の警察は拉致情報をリアルタイムで無線傍受/横田めぐみさん拉致の「任務完了」も傍受/盗聴機関の秘密優先で立件せず/拉致被害日本人は「数十人から三百人」/祖国に帰っても取れない「さるぐつわ」の正体は?
第1章 拉致問題は"元日本人"金正日の"ウラ の朝鮮戦争"だ
拉致を指揮していたのは「金正日本人」だ/「横田めぐみさんを探すポスター」も北へ"拉致"/金成柱大尉が「金日成将軍」に変身/北の主張に従うと、金正日は「日本人」として生まれた/スターリニズム嫡流の北朝鮮国家/「ウラの朝鮮戦争」としての拉致問題/「国家主席」を廃止、国のトップは「国防委員長」/政府も軍も党のコントロール下にある/映画オタクから「拉致オタク」に変身?/「日本人拉致」のふたつの効果的利用法/日本経由で韓国潜入の工作員は数百人/「出身成分」という名のカースト的身分制度/日本では「学習組」という名のヒエラルキー/「調査部」「連絡部」「作戦部」がテロや拉致を担当/国家を維持していくために必要な「暴力装置」/スターリン的粛清の嵐の後に金日成独裁完成/金日成神格化の道具としての「主体思想」/朝鮮流の文化大革命としての主体思想化/映画を通しての「金正日後継者」足固め/主体思想を体系化してみせたのは金正日の"先生"黄長燁/「党中央」という名の金正日の功績による二代目即位/「後継者」金正日の"成果"としての、日本人拉致/金正日の過剰な「思い入れ」とこだわりによる日本人拉致/金正恩の日本語教師は日本人拉致被害者?/ブランデーを「イッキ飲みしたら百ドル」(金正日)/「ちょっとタバコを買いに」日本へ侵入する北朝鮮工作員
第2章 「金大中拉致」と「日本人拉致」をつなぐもの
角栄が事前に「条件付了承」をしていた「金大中拉致」/文世光事件のカゲに「大同江」と「洛東江」/70年代には北の在日秘密工作機関が約50/「在日朝鮮人」イコール「朝鮮総連系」ではない/金大中を支えた多くのシンパが日本にいた/北朝鮮が利用した、左翼インテリの思い込み/北朝鮮評価が180度転換した、小泉訪朝後の「拉致バブル」/日朝国交正常化とカネの動きの連動性/小泉訪朝の成果は大略、金大中の仲立ちどおり/「拉致被害者八人死亡」で、北朝鮮バッシングの嵐の突入/「よど号案件」は金正日案件でもある/よど号メンバーの結婚相手も金正日が決裁/欧州から若い日本人を北へ連れてくる「工作員」活動/北へ連れて行く前に「了解活動」と「組織の承認」/よど号グループ内では「男性優位」が徹底/偽ドルを本物に交換させて、金正日が「スゴヘッソ(ご苦労)」/国家経済は「第一経済」と「第二経済」と「党の経済」の三つ/よど号メンバーリーダー田宮高麿の急死と金正日による謀殺説/ 拉致問題解決の対象者は「約70人」/「同志同朋の繁栄のため、万景峰号で北へ向かった」/山梨で失跡の山本美保は山形で遺体発見?/「日本人拉致」の功績で権力基盤を確立させた金正日/「1960 年に行方不明、北で82年に日本語教師」の木村かほるさん/北の統治システムの根幹に直結する「拉致問題」
第3章 タブーとしての「拉致問題」
「個別取材の自粛」という「節度ある取材」/「救う会」と「家族会」を取り仕切った超タカ派コンビ/拉致議連がさらに進めた「家族会」の右傾化/「北朝鮮タブー」から「拉致被害者タブー」への急転換/蓮池薫の子供のインタビューを断ったTBSと共同/「週刊朝日廃刊騒ぎ」になった地村夫妻インタビュー/「未帰還拉致被害者情報を報道するのは利敵行為」/「政府の方針に疑念を生じさせる発言」を許さない”検閲"/「拉致」を否定して、北と日本を行き来する寺越武志/「慎太郎と大作の握手」+拉致バブル=右傾化路線/拉致被害者帰国の後方支援としての創価学会の力/拉致バブルが結集軸となった「時代の右傾化路線」/「救う会」に結集した人々から現れた、テロ指向の行動派/「救う会熊本理事」が「建国義勇軍」テロで逮捕
第4章 直撃・帰国者五人の"見えないさるぐつわ"
「仕事が終わっても話すことはない」(地村保志)/「せがれにはどんどん喋れ」と言ってる(地村保)/「蓮池は今でも総連を通じていろいろと報告しておると思う」(地村保)/「パチンコ屋が『おたくの息子は北で暮らしている』」(地村保)/「小泉訪朝がなければ、娘は工作員にさせられていた」(ジェンキンス)/ジェンキンス自身も、「工作員」任務に従事か/「あなたが北に戻らなくても、どうしようもない」/朝鮮語の初歩は横田めぐみが曽我ひとみに教えた/「横田めぐみさんに何をしているか、聞いてはまずい感じだった」/「私の意志で話さないと決めています」(曽我ひとみ)/「薫の心は今でも平壌にいる」(蓮池ハツイ)/「兄貴、そうだろ、ウン?」と蓮池薫/「薫の翻訳は工作員の日本浸透用の資料では」(蓮池透)/北朝鮮時代のことはほぼ皆無の、蓮池薫の「手記」/「工作員になって海外の日本大使館に駆け込む」(田口八重子)/「日本の意思を金正日に伝える側近なし」(蓮池薫)/「ルートを通さない人には、今後とも取材に応じない」(蓮池薫)/喋らないから、「北のスパイだ」と言われることもある
第5章 「蓮池薫が私を拉致しに来た」(元小学校教諭・横井邦彦)
拉致被害者が工作員となって日本「密入国」/拉致被害者が日本で拉致未遂事件を起こす/「私の拉致未遂については、蓮池薫が語るべき」(横井邦彦)/「私は鵜飼いの鵜だ」と「蓮池薫」は言った/蓮池薫は百人ぐらいいる日本人工作員のリーダー格/「当時の左翼の活動家が亡命するなら、北朝鮮ではなく中国」/「横井証言は嘘」発言の重村智計が流す「金正日死亡説」/二重の"拉致被害者”としての蓮池薫
第6章 「食い物」にされていった「拉致問題」
拉致工作員「辛光洙」も元は拉致被害者/「オマエのあっちにいる家族がどうなっても知らんぞ」/「私は"原"という日本人になったんだ」/「もしかしたら地下に潜るかもしらんよ」で、銃殺/北での事実を公にすることが、いちばん重要な対抗手段/「何だ、これは横田めぐみじゃないか」/「現代の神隠し」は「北朝鮮の拉致」であった/「外国情報機関が関与か」と遠慮がちに書いたサンケイ新聞/「家族会」と「救う会」の"純粋な"スタートから、タブーへ/拉致バブルによる「救う会」のカネにまつわる内紛/拉致被害者の生死にまつわるタブーの呪縛/「救う会新潟」へのヤクザの関与と内紛の暴力化/政府は確証があっても、拉致認定者の数を増やしたくない/「救う会」は"水戸黄門"、「家族会」は"葵の御門の印籠"/「救う会」の許可なしに「家族会」には取材できないムード/拉致バブルに翻弄された安明進/拉致問題なくして安倍政権なし/「拉致ビジネス」を徹底させた安倍晋三/「拉致問題解決なければ国交正常化なし」の自縄自縛/「救う会」に渡っていた何千万円もの官房機密費/拉致問題が解決してしまうと拉致利権も消えてしまう/一番恐れていたのは、曽我ひとみの「もう、北に帰る」/「孫に会いたいが、皆が行きたいというのでないと、行かない」(横田滋)/「めぐみさんは死んでいる」(警視庁副総監)/横田めぐみのDNA鑑定をミスリードした警察庁/DNA鑑定を担当した人物の突然の抜擢人事/組織存続のため、何が何でも被害者は生きていてほしい/ケータイ所持だけで処刑される国での生存は?/「救う会」は運動を続けるために「返せ、返せ」を連呼
第7章 「さるぐつわ」と「拉致問題」の核心Q&A
彼らは政府にも「家族会」にも「救う会」にも真実を語っていない/マスコミによる「拉致被害者タブー」も「さるぐつわ」の一因/北での体験をオープンに語ることで、拉致問題解決へ/日本政府のホンネは「あんまり喋るな」/生存する拉致被害者の帰国のために喋るべきだ/全員が「ホントのことを言いたい」と思っているはず/金正日の「人となり」と密接不可分な「拉致問題」/「拉致」によって「戦争を仕掛けている」という側面もある/民主党政権下でも「すべてが劇的に解決する」ことはありえない
あとがき
拉致被害者、家族会メンバーは皇室並みの"神聖不可侵"/ 「さるぐつわ」の要因は「北」だけでなく「日本」にもある/「北朝鮮での真相」を語ることが拉致問題解決の第一歩
#あの福島・二本松市の新米から、1kgあたり500ベクレルの放射性セシウムが検出された問題、そもそも基準値の「200ベクレル/kg」という設定自体が、おそらく甘い基準なんだろうが、それはともかくとして、農家の人たちの立場を思いやると、本当に胸が痛む。っていうか、カネを払って補償すれば済むという問題ではない。確かに、「生活の糧」としての収入を得る手段が絶たれるということは、死活問題であるというのは論をまたないが、「働く」ということは、「人間の尊厳」ということに繋がっている。今回の件は、「人間の尊厳を奪う」ことに他ならない。原発しかり、また、「上」で書いた「拉致」もそうだが、「報道=ジャーナリズム」がマトモに機能していれば、ここまで酷くはなっていない。その看板を背負っている一人して、忸怩たる思いがある。
#そういえば、今年の講談社ノンフィクション賞を受賞した森達也の『A3』(集英社インターナショナル)を巡って、滝本太郎ら弁護士3人が、それに対する「抗議文」を社に郵送しておったというハナシが、少し前に出ておったが、たまたま、有田芳生のブログを見たら、その抗議文の全文がupされておったんで、ザーっと目を通して見た。ま、ワシはこの本を読んでおらんから、軽々しいことは言えんのだが、抗議文の主張の根幹にあるのは、この森の本が、「弟子の暴走論」に全面的に依拠し、それを「確定的な事実として、報じているのは、おかしい」ということなんだが、それは非常に説得力がある。
それは、どういうことかというと、ま、ワシはオウム真理教はほとんど取材しておらんから、「細かい機微」については知る由もないんだが、とはいえ、「報道人=ジャーナリスト」の看板を掲げておる立場から、過去の取材経験の蓄積からして、ああいうドクサイ組織というのは、「トップダウン=上意下達」のシステムが貫徹されておる。そんなもん、イケダモン大先生んところしかり、あの北のわがままおやぢんところも、そう。ましてや、あの地下鉄サリンをはじめとする、一連のテロ事件が、麻原彰晃の指示なしに、「弟子たちが、勝手に暴走した」なんていうのは、ありえない。それは、一連の「北朝鮮によるニッポン人拉致」が、「ゲンバの工作員が勝手に暴走して、やった」と言っておるようなもんだからなあ。
ま、あの森達也ってのは、取材力が根本的にないんだから、そんなのに賞なんか出しても、ショウがねえんだが、ただ、こういうことを言ってると、間違っても、ワシの今度の『北のわがままおやぢ本』も、講談社ノンフィクション賞にノミネートされることは、ねえからなあ。まあ、アレぐらいレベルが低くないと、大手出版社のノンフィクション賞は取れんということだ。ワシは「無冠の帝王」だから、そんな世俗の褒賞など、どうでいい<ただ、賞は要らんけど、賞金(=カネ)は欲しいよなあ(笑)
#その「大坪弘道&佐賀元明」のコーハン情報だが、そのFD改竄ジケンで実刑(=懲役1年6月、うち未決勾留120日間を算入)が確定した「前田恒彦」は、今、静岡のムショで服役しておるってんだな。それで行くと、満期出所は来年(=11年)の「6・14」だが、また、赤レンガの連中が、「仮釈放のエサ」をチラつかせておるとのウワサや(笑)。んで、前田の出廷は、この「10・18」「11・7」「11・9」の3回ということらしいから、事前のリハーサル通り、上手く喋ることができれば、「よう、やった!」ってことで、はよ、仮出所の芽も出てくるんかもしれんなあ。塚部貴子は、今日(=9・26)、国井弘樹は明日から、コーハンで喋るとのことだが、どんなハナシが出てくるんだろうなあ。
#今朝(=9・27)の毎日のイチメンの下に、ワシの『<さるぐつわ>の祖国』の書籍広告が、版元の第三書館の東日本大震災の写真集『TSUNAMI 3・11』『TSUNAMI 3・11 2』との抱き合わせで載っておったんだが、じつは出るまで少し、ひと悶着があって、「拉致ヒガイシャのプライバシーが、どうのこうの」と言ってきて、ひょっとして、「落ちる可能性」もあったんだな。ワシは「五分五分」の確率で見ておったんだが、そのやりとりの中で、だいぶ、マイルドな表現に修正したってんだよなあ。
ま、イケダモン大先生んところを扱ったワシの信濃町3部作(『システムとしての創価学会=公明党』『シンジケートとしての創価学会=公明党』『カルトとしての創価学会=池田大作』)のときは、書籍広告が全く載らんかったが、別に、「救う会」や「家族会」が竹橋に対して、イケダモン大先生んところみたいに、『潮』だ『サンブン』といった類の巨額広告費をブチ込んだり、自分んとこの機関紙の印刷を回しておるわけぢゃないんで、今回は「書籍広告を落とす理由」が見つからんかったんだな。もし、あるしたら、「著者がワシである」という以外、理由がねえんだ(笑)。しかし、コイツも、すんなりとスルーしないところが、まだ、「タブー」なんだなあ。
ただ、毎日シンブンも「蓮池薫『横田めぐみさんを、94年に見た』 しかし、北のわがままおやぢんところは『93年に死亡』と公表」(04・8・11夕刊)をスッパ抜いて、「家族会&救う会」から、「そういう記事は、利敵行為だ」と、言論弾圧さながらの猛抗議を受けておるんで、ビビッておるんだろうな。連中も、恫喝ソショウはバンバンと起こすし、ったく、イケダモン大先生んところと、何も変わんねよなあ。
で、倅(=正恩)の公式デビューから、ちょうど1年、「乏しい実績」ってことで、北京特派員がネット速報で打電しておるが、だったら、ココは父親見習って、また、「拉致」をヤリマクるしかねえよなあ(笑)。ホンマ、あのわがままおやぢは、「拉致オタク」そのものだからなあ。アレは「芸術技」のレベルに達しておるよなあ。
#で、昨日(=9・26)、大阪チサイであった「大坪弘道&佐賀元明」のコーハンで、上司だった大阪チケン検事正・小林敬が証人で出てきて、「ワシは、FD改竄については、あの朝日シンブンの記事で初めて知って、ビックリした」かよ。「ありえんハナシ」だよなあ。ただ、ちょうど、東京で石川知裕ら小沢の元ヒショ3人の判決コーハンとバッティングしたんで、各紙とも、社会麺キチキチで、大阪の記事が全然、入ってねえよなあ。しかし、大坪弘道も、いつまでダンマリを決め込んでおるんだろうなあ。コイツも「さるぐつわ」が口に咬ませられておるよなあ。
#今朝(=9・29)のヨミに、北のわがままおやぢんところによる、80年6月の、ナニワの総連系中華料理店コックだった「原敕晁(はら・ただあき)」の拉致ジケンで、実行ハンだった辛光洙に指示したとして、当時、党の対外情報チョーさ部の副部チョーで、いわば、わがままおやぢの手足の「姜海龍」を国外移送目的略取etcの戒名でタイホ状を取り、近くコクサイ指名手配をすると字にしておったが、突然、何の前触れもなく、こんな動きが出るわけねえんだ。サッチョウの公安の連中も、ワシの『<さるぐつわ>の祖国』を、本屋に並んだ当日に読んで、ブッたまげて、反射的にピャーッと動いたな。連中の「ちゃんと、読んだで!」っていうサインで、晴れあるリアクション第1号だな。
ま、そうやって、破れかかった古証文を、今頃、のこのこと差し出すのはエエんだが、それより、例の「公安テロ情報、ダダ漏れジケン」の犯人タイホは、どうなってるんだよ? どうせ、ほぼ特定しておるんだろうに、いつまで、そうやって、のらりくらりを続けておるんだよ(笑)
#あと、総連も、はよ、この『<さるぐつわ>の祖国』を買うてだな、平壌のわがままおやぢんところに、抄訳と合わせて、報告ショを出さんとアカンだろうから、10冊ぐらい、ピャーッと、まとめて買うてくれや。ま、ワシはノーマークだったろうから、人となりを知るためには、同じ第三書館から出しておる『「新聞記者」卒業━━オレがブンヤを二度辞めたワケ』にいろいろと書いてあるから、それも買うてくれや。シンブン社を辞めた経緯は、そこに書いてある。
で、ワシのことをもっと知りたければ、毎日シンブンの「鈴木紅琢磨」のオッサンが全部、知っとるから、どうせ顔見知りだろうから、呼び出してだな、ハナシを聞け。ただ、赤ちょうちんみたいな安い居酒屋ではアカンからな。チョット、値の張った宴席を設けてやれば、ウジャウジャと喋るで。あのオッサンは、今から、もう19年前かあ。参院センキョ企画(=ニッポンが見えますか?)のときだったから、92年の夏だ。旧大毎本社があった堂島の地下街の居酒屋で、毎晩、一緒にビールを飲みながら、「こんなアホなカイシャ、いつまでもおったら、アカン。はよ、辞めて、1冊の本を書け!」ってワシに言っておったんだからな(笑)。それを愚直に実行しただけの話だ。
#それで、言うとだな、今回、この『<さるぐつわ>の祖国』が出たことは、亜米利加の国務ショウやCIAも、ちゃんとフォローしてだな、一応、小浜んところに報告を上げておいた方がエエから、米大使館も10冊ぐらい、まとめて買うてくれよ(笑)
それで、著者であるワシの「人となり」を、もっと、知りたければ、今、毎日のワシントン支局チョーで、ワシより年次が3つ上の85年入社の「海保真人」のオッサンが、大毎社会ブにおったとき(93年4月━94年8月)、オッサンが豊中駐在で北摂グループのキャップ、で、ワシがその下におって高槻駐在で、ほぼ毎週、梅田、十三、豊中で一緒に飲んでくれておったんで(笑)、「機微」も含め、オンナの好みとか、ワシのことをよう知っとるから、全部、ピャーッと聞き出せ。「情報」ってのは、直接、人と会うて喋ることで、あのラスプーチンが言うところの「生きたインテリジェンス」ってのは引き出せるわけだからな。
#さらに、新著『<さるぐつわ>の祖国』の続きだが、ワシと同じイケダモンおたくの野田峯雄サンのところにも、版元から1冊送ってもらって、というのは、建国義勇軍ジケンでタイホされたメンバーが、「救う会熊本」の幹部だったことで、野田サンが、それについて、『世界』04年6月号にルポ(「軽い愛国者たち━━『建国義勇軍事件』と西村真悟議員」)を書いておって、それを踏まえて、あの「拉致バブル」の分析と考察を行ってるんだが、その中でコメントとして使わせて貰ったんで、そのお礼方々、今日(=9・30)、野田サンんのところに電話を入れて、少し、喋ったんだ。あの救う会には、右翼とか、ワケのワカんねえ右翼崩れの連中がわんさかと入って、拉致モンダイを「カネ儲けのダシ」にしておったんだが、要は、そのバックグラウンドとしてあった、「ニッポンの右傾化」だよな。その根底には、「自公ファシズムの存在ゆえ」というのが、ワシの分析なんだが、そこに至るのに、野田サンとの情報交換が、大きく役立った。
で、ワシが野田サンに「いやあ、あのドクサイ組織ってのは、どこも同じですね。北朝鮮なんか、調べれば調べるほど、信濃町と同じですよ」と言ったら、「そうだろうな」っていうカンジで、よく分かって貰えたんで、嬉しかった(笑)。彼も『破壊工作 大韓航空機「爆破」事件の真相』(宝島社文庫)を書いておるし、その『世界』の建国義勇軍ジケンのルポでも、「あの拉致問題が、右翼勢力結集のバネになっている。確かに、建国義勇軍の連中の存在自体は軽かったが、しかし、彼らは、決して社会から孤立して存在していたのではない」という分析をやっていて、やっぱり目利きがあると思った。
その野田サンは、この3月に、同じ第三書館から『慎太郎よ!━━いいかげんにしろ、石原慎太郎』を著しておって、精力的に書き続けている。だから、イケダモンおたくと比べると、北のわがままおやぢウォッチャーってのは、重村智計をはじめとして、余りにもレベルが低過ぎる。しかし、それでも世間では通用して、TVでコメンテーターとして声がかかって、いいメシの種になってるんだよな。
#ほうー、今日(=10・1)の12:00upの産経msnに、菱本家6代目の「司忍」の単独インタビュー」が出ておるな。「上」ってことは、明日は「下」か。暴排条例の施行にぶつけたといこともあるんだろうが、コレは、おいそらと簡単には取れないハナシだ。まず、ゲンバで菱本家にコンタクトの取れるブンヤがおって、それに「上」がGOサインを出して、紙面化されるわけだからな。しかし、よく喋ってる。
たぶん、ワシのカンだが、産経(夕刊フジを含む)は大阪に、菱にモノ凄く食い込んでおって、「5代目引退」をスッパ抜いたブンヤがおるから、「彼」がおそらく、ハナシを繋いだんだろう。しょっちゅう、総本部長で広報担当のミナミの入江禎(=2代目宅見組組長)のところに足を運んでおるって言っておったからな。他に考えられん。まだ、熟読しておらんが、まず、ポイントとなる発言は、「弘道会は代替わりして6年になる。(弘道会が)どういうことをしているか把握していない。というより関知していない」だな。大阪ホンシャ管内、去年は朝日のFD改竄ジケンが大特ダネ賞だったが、今年は、たぶんコレだろうなあ。こんなもん、フツーの府警のジケン回りでは取れんネタだ。
いや、そうそう、今度の「司忍独占インタビュー」の骨子は、東京、沖縄でも暴排条例が施行になって、全都道府県で成立したことを受けて、「異様な時代が来た」ということだった。ワシもまったく同感だ。
#ふーむ、モデルで歌手の土屋アンナの旦那が、この「9・29」の深夜に、六本木のカラオケ店で泥酔して、暴れマクったんで、110番通報で駆けつけたケーサツ官に「傷害&器物損壊&公務シッコー妨害」の現行ハンでタイホされておったのか。まあ、ケガの程度や示談の有無もあるが、通常であれば、キソされて、有罪だろうなあ。でも、コイツと同じことを「水戸チケン検事正・粂原研二のおやぢ」がヤッておるのに、タイホはされんし、何のお咎めナシだもんなあ。三井環のオッサンが刑事告発して、2ヵ月以上が経つのに、ジケンのソーサを移送された東京チケンは、何をヤッとるんだろうなあ。グーグーと寝てんのかなあ。
あとさ、暴排条例はエエんだけどさ、そんなこと言ったら、三井環のオッサンの口封じタイホ劇で、渡真利忠光の調べを担当した大坪弘道なんか、どうなるんだよ? マル暴を抱き込んで、ジケンをデッチ上げておるんだからなあ。そういう弱みを握られておったからこそ、例の「桑田兼吉保釈コーサク=2億円の件」が動き出すんだからな。万事がこの通り、適当だよなあ。法シッコー機関が、こうやって、率先してヤクザとズブズブになっておって、何が暴排だ。「ちゃんちゃら、おかしい!」って、このことだ。