日歯連の1億円ヤミ献金事件で、なぜ、野中広務は「起訴猶予」となったのか— |
さて、ここのところ、永田町の政局的には何ともいえない「凪状態」が続いています。まあ、サマワで10数人単位の“死者”が出ない限り、現政権の大混乱には直結しない、というのが私の見方ですが、それはともかく、そうしたこととは別に、いろんなことが世の中では起こっています。
まず、一つは新潟県の中越地方を襲った大地震です。
じつは、私の実家がその地震に見舞われた見附市というところにあり(もっとも、その近辺は幸いなことに被害は小さくて済んだのですが)、被害が甚大だった小千谷市とか、山古志村とかには、私の昔の同級生が住んでいたりして、大変な避難生活を強いられています。
私もできることであれば、現地に戻って、ボランティアなどの手伝いをしたいと思っているのですが、ナンダカンダとバタバタしていて、そういうこともままならぬことに、胸の苦しむ思いをしております。
家屋が壊された方々のこれからを思うと、非常に胸が切なくなります。私など、何もできませんが、ただ一つ、「生きている限り、希望がある」ということを、被災者の方々にお見舞いとともに、そう申し上げたいと思います。
確かに、生きている限り、つらいこと、悲しいことは必ずあり、もしかしたら、すべてがその連続かもしれないと思うときもありますが、でも、挫けないで、頑張ってそこから立ち上がってほしいと、そう願うのみです。
それともう一つは、アメリカ大統領選で、あのブッシュが再選されました。
世論的には、民主党のケリーの当選に過大な期待をかけるムキもありましたが、まあ、結果的にはブッシュとさほど変わらなかったような気がします。ただ、ブッシュがどうしようもないレベルですので、それに比べると、確かにまだケリーの方がマシですが、では、ケリーが大統領になって、本当にイラクから米軍を撤退させることができるのかというと、結構、「?」だったのではないかと思います。
マスコミ報道では、これまでの「米仏間の亀裂」から、「アメリカの亀裂」、すなわち、「分裂した二つのアメリカ」ということに焦点がクローズアップされ、繰り返し今度の選挙結果における解説記事が書かれていはいましたが、現在の私としては、それを判断する情報が手元にないため、何とも言えません。中途半端に発言しているレベルでは、何も言わないよりも悪いとさえいえますので、この問題は、いずれ稿を改めて言及したいと思います。
この大統領選の結果についても、やはり、同じ物言いになってしまいますが、「生きている限り、希望はある」と。まあ、極東亡国と同様、アメリカも今が最低最悪の政権なので、あとは、いい方に上昇するしかないので、何はともあれ、あきらめないことだと思いますね。
さて、そこで本題に戻りますが、本サイトでも繰り返し触れていた、「NTTドコモ携帯電話通信記録漏洩事件」で、東京地検特捜部は今月2日、創価大学工学部卒で、NTTドコモの子会社「ドコモ・システムズ」の元社員だった嘉村英二を、電気通信事業法違反の罪で起訴しました。
私はてっきり、嘉村を処分保留で釈放して、人々の記憶が忘れた頃にこっそりと「起訴猶予」か、「嫌疑不十分で不起訴」にして、事件そのももの「モミ消す」もんだと思っていましたので、ちゃんと起訴したことが自体が、そもそも意外でしたが(笑)、しかし、事件の全容解明にはほど遠いものがあるというか、まったく解明されておりません。
つまり、嘉村は信濃町の「ケータイ電話通話記録盗み見本部」の最末端に位置する「ぺーぺー」にすぎないわけで、「ガキの使い」にすぎない嘉村を起訴したところで、ほんとこれは「トカゲの尻尾切り」もいいところなのです。
んで、今回、地検が逮捕した容疑事実は、告発のあった2人の元学会員女性のうち、現在、最も信濃町と激しく対立している「妙観講」の副講頭をやっている佐藤せい子氏ではない方の、福原由紀子氏の方のケータイ電話通話記録の「盗み見」についてだったのですが、なぜか地検は嘉村が手掛けた多数ある「余罪」のうち、ジャーナリストで、フォーラム21の発行人でもある乙骨正生氏の件ついても、なぜか、嘉村の拘置期限が切れる先月末になって、突然、被害調書を取り、事件として立件し、起訴に至っています。
本来なら、地検は、もっとある多数の余罪をバンバン立件し、アクセスの日時と人が違えば、それでいくらでも再逮捕できるので、あと、せめて、3−4回は再逮捕して、誰が嘉村に犯行を指示したのか、事件の全容解明に向けて、全力を注ぐのがスジですが、そこは、「悪の検事総長・松尾邦弘」率いる、今や「日本最強の国策捜査機関」と化してしまった検察庁ですので、それは、「木のよりて魚を求む」ようなものです。
しかし、とはいえ、乙骨氏が被害者として立件されたというのは、なかなか、オモロイ展開ではありますね。
で、このNTTドコモ事件について、ぬあんと、来週木曜日(=11月11日)発売の「週刊新潮」が、やっぱり、被害者であった乙骨氏の「スクープ手記」も含めた見開き3ページの大特集記事を掲載するということですので、ぜひ、皆さん、来週の木曜日は朝イチでコンビニに行き、週刊新潮を買いに行きましょう!(笑)。
んで、私は「銭形金太郎」にいつでも出演できるほどの、超ビンボーライフを満喫しているため(笑)(#できれば、ワシはくりーむしちゅーの有田とカラみたいんや)、このごに及んでもなお、ケータイを持っておらず、本当に残念ながら、被害者になることができませんでしたが、もし、私がケータイを持っていたら、絶対に私も嘉村にアクセスされていたのは間違いありません。
私が被害者であれば、今度の週刊新潮に「スクープ手記」を書けて、名前を売ることができたのにと、今更ながらに地団駄を踏んでいますが(大笑)、しかし、私と同様、筋金入りの学会批判ジャーナリストである乙骨氏のケータイ記録へのアクセスを、嘉村が独自の判断で行っていたことは、「太陽が西から昇るがごとくありえない」というのは、当然の助動詞なのです。
私に言わせれば、今の臨時国怪はヒマでしょうがないのですから、ここは野党が一致結束して(もちろん、自民党内の反マルハム勢力がこれに呼応してもいいですが)、こうした前代未聞の「大プライバシー侵害事件」、いや、「大人権侵害事件」について、まずは法務委員会で、今度の週刊新潮の記事をもとに、法務省の刑事局長をガンガンと吊るし上げなければならないと思います(#法務大臣のノウノのオバハンはアホやさかい、答弁はムリやから出てこんでもええからな)。
要するに、「嘉村の単独犯行」ではなく、「信濃町の組織的犯行」であるのは、地球上の誰もが見ても、火を見るより明らかなのに、「なぜ、検察は事件の全容解明を行わないのか。それは政権与党に対する配慮ではないのか。そして、それこそが、まさに国策捜査であることの証拠である」と、いくらでも突っ込むことができるわけです。
そして、そうすることによって、ミヤケン宅電話盗聴事件、さらには今年に入って、ヤフーBBの400万人分を越える個人情報大流出事件に次いで、「またか」という感じで、今度のNTTドコモの件も、信濃町のあの胡散臭い謀略体質をもクローズアップさせることができるわけです。
んで、国怪で質問されれば、新聞も書かざるを得なくなってきます。まさに、グリコのチョコレートではありませんが、「1粒で2度おいしい」とは、このことなのです(笑)。
折しも、アエラが1996年以来、久しぶりに創価学会特集の連載を始めています。おそらく、連載の最終的なターゲットは大センセイへの単独インタビューですので、まあ、トーンとしてはあんな感じでマイルドな調子で進んではいくのでしょう。
そんな動きがあるわけですので、まさにちょうど信濃町特集記事を連載中のアエラもこの事件を取り上げてくれれば、「さすが、朝日は関連会社が聖教新聞を印刷している毎日なんかとは違って、腐ってもタイやで。やっぱ、世論をリードするオピニオンリーダーやなあ。骨があるで」と読者が感じ始め、世論の風向きも変わってくるというものです。
特に、「年金政局」で代表の座を退いた菅直人は、いつまでもブラブラと遊んでいないで、少しはこういうところで存在を誇示しないことには、ほんとに「過去の人」となってしまうでしょう(#そうすることで、菅直人はアエラはもとより、週刊新潮も味方にすればええんや。新潮はもともとオッサン雑誌やから、“市民派”を叩くのがウリなんやから、そこでまず信濃町を叩くことで、「敵の敵は味方」と、少なくとも新潮は敵に回さずに済むわけや)。
さて、さて、これからが大本題ですが、今や「日本最強の国策捜査機関」と化した現在の法務・検察の頽廃を批判するのも、「何を今更」という感じですが、じつは先日、大阪地裁に三井環氏の最終弁論に傍聴に行った際、公判が終わってから、三井氏と私、そして、東京から来ていた大マスコミの記者の3人で、地裁からほど近い居酒屋で「大打ち上げ」をやって、おいしい酒を飲んできました。
んで、その際、とりあえず、一審での長い裁判闘争を終え、終始、上機嫌だった三井氏からいろんな「スクープ」のネタを頂き、「書かん奴には、ワシはネタはやらんでえー」とまで言われました。
それゆえ、三井氏との「信頼関係」を守るためにも、その腐るほどあるストックの中から、今回、例の日歯連の1億円ヤミ献金事件についてえ、国民の誰もがフシギに思っている「主犯格・野中広務の起訴猶予」のウラにあるものについて、書こうと思います
(笑)。ですから、その話を今回は披露し、ぜひ、菅直人あたりに、国怪で徹底追及してもらいたいものだと思っています。
調査活動費、すなわち「調活費」という名の検察の裏金の実態を、三井氏が「大阪高検公安部長」のまま実名で内部告発を進めていた02年の3月から4月にかけて、彼はマスコミ関係者はもとより、永田町の政治家とも会っています。
まず、三井氏は、「こういう問題をきちんと国怪で追及できるのは、何はともあれ共産党だろう」と思い、共産党委員長の志位のところにFAXで資料を送り、国怪で取り上げてもらうよう秘書に頼みましたが、返事は「こういう問題は共産党には馴染みません」ということでした。この答えを聞いて、三井氏は「共産党はアカン」と思ったそうです(苦笑)。
そこで、三井氏が関西の財界人を使って接触したのが菅直人で、ここで菅直人が共産党と違って凄いのは、「この調活費問題を国怪の法務委員会で取り上げる」ということを確約した点です。
具体的には、02年5月の連休明けに朝日新聞が1面トップでこの裏金問題を取り上げ、そこで三井氏が実名で「一問一答」で調活の裏金問題を答えるのを受け、この記事をもとに菅直人が追及するという段取りまで出来ていたのです。
こうやって、国怪で取り上げられれば、普段は国怪の記者クラブのソファーにふんぞり返って、発表記事を書くことしか能のない大マスコミも取り上げざるを得ません。
そうなっていたら、テンヤワンヤの大騒ぎになって、法務・検察は大崩壊していたのは間違いありません。
つまり、当時の「元祖・悪の検事総長 原田明夫」はもとより、さらには三井氏が内部告発する原点ともなった、「加納人事」(=福岡高検検事長への昇任)を動かすことになる01年10月下旬、原田と一緒に当時、法務省事務次官だった松尾邦弘も、後藤田正晴の事務所に行き、「この人事が実現しないと、検察は崩壊してしまいます」と泣きを入れ、官邸(=小泉純一郎)とのウラ取引に関与しています。
んで、その後、松尾は法務省事務次官から、このときは最高検の次長検事に出世していましたので、法務・検察のナンバー1とナンバー2だったこの原田と松尾、さらには、原田の腰巾着として、法務省官房長から同事務次官に引き上げられた但木敬一(現・東京高検検事長)の「三井環不当逮捕」の根幹に存在する、この「法務・検察首脳の3悪トリオ」(=原田明夫、松尾邦弘、但木敬一)のクビが飛んでいたのは、間違いありません。
ですから、02年4月20日の原田以下、法務・検察首脳が出席した「御前会議」で、「三井環口封じ逮捕」の最終決定がなされ、テレ朝のザ・スクープの収録であった翌々日の22日の朝、三井氏は自宅から任意同行を求められ、そのまま自分の勤め先である大阪高検と同じ建物にある大阪地検で、逮捕されたため、これら一連の内部告発がす
べてオジャンになってしまったのです。
そこで、実にキョーミ深いことに、こうした流れの中で、三井氏は、あの野中広務とも面会しているのです。
んで、この「野中—三井会談」は既に新聞記事にもなっていて、それは02年4月25日付け毎日新聞朝刊が、社会面で「大阪前高検の前部長、法務・検察の調査活動費 野中氏に直訴」という4段の見出しで報じています。
そこで、野中が大ウソつきなのは、自分から三井氏に接触をしてきたのにもかかわらず、「向こうから接触を求めてきた」と毎日新聞にリークしている点です。
記事では、野中は次のように語っています。
<野中氏は24日夜、毎日新聞の取材に「(三井容疑者から)しつこく言ってきたので会った。上司への個人的なうらみが強く感じらたので、私が表で(調査活動費)の問題を取り上げるという確約はしていない」と語った。>
ところが、三井氏によれば、話はまったく逆で、「しつこく言ってきて」、接触を求めてきたのは、野中広務の方だというのです(笑)。
三井氏は私にこう語っています。
「野中の秘書から私に電話があり、『会いたい』と言ってきた。当時、野中は京都府知事選の応援で地元入りしていて、(02年)3月24日の日曜日の午後1時から約1時間、JR京都駅前の新都ホテル内にあった野中の事務所で、秘書を交えず2人だけでサシで会って話をした。ちょうど、鈴木宗男の疑惑が表面化していたので、検察の捜査を牽制できないものかと、私に接触を求めたんだろう。調活費のこともすべて話したが、それは既に週刊誌が報道している程度の内容で、野中は『検察は改革しないとアカン』と頷く一方で、『鈴木宗男は北方領土のためにおらなアカン』と一生懸命、弁護しとった(笑)」
おそらく、三井氏が当時、実名のまま検察の裏金も実態を内部告発しようとしていたのは、野中の耳にも入っていたハズで、それでもって、そそくさと三井氏に接触を求めてきたのは、「いかにも」という感じです(笑)。「おー、腰も軽く、野中らしくチョロチョロと動いとるやんけ」といったところですね。
んで、当時、「ギワクの総合商社」と揶揄されていたムネオにも検察の捜査が向けられていたこともあって、それで野中が「検察のキンタマ」を握るため、共産党の志位は逃げたにもかかわらず、逆に野中の方は目敏く、自分の方から「三井氏に会いたい」と言ってきたのは、さすが、あの京都において権力闘争を勝ち抜いてのし上がってきたしたたかさというべきものでしょうか。
そこで三井氏のヨミは、今度の日歯連からの1億円ヤミ献金事件で、野中広務が「起訴」を免れたのは、このときの「野中—三井会談」があったからだということで、それは私も全く同感です。
つまり、調活費という「カード」は鈴木宗男逮捕では使えませんでしたが、今回の自らの1億円ヤミ献金の事件では、うまく使い切ったということです。
さて、ここから先はわかりやすく、私と三井氏の対話という形で表現します。
古川 でもね、三井さんが野中にしゃべった調活費の話というのは、別に既にウワシンや週刊誌が書いてて、もう表に出ている話でしょ。その程度のネタを野中が持っているだけで、法務・検察というのはビビッて起訴猶予にするくらい、ヘッピリ腰なんですか?
三井 それ(=調活費)を国会で追及されると、(法務・検察は)困るわけや。だから、野中は起訴猶予ってことや(笑)。
これを聞いて、「けもの道」を通りまくっている法務・検察が、なぜ、野中広務を刑事訴追しなかったが、よくわかりました。
つまり、01年7月の都内の料亭で、日歯連側から1億円の小切手を受け取った際、橋龍(=嫌疑不十分で不起訴)や青木幹雄(=同じく嫌疑不十分で不起訴)と一緒に野中広務も同席しており、当時、事務総長として野中は橋本派のカネを管理する立場にもあったにも関わらず、野中は起訴されていません。
んで、この1億円ヤミ献金では「カヤの外」に置かれていたハズの元官房長官の村岡兼造が、「見せしめ」とばかりに在宅起訴されているのです。
ちょうど、村岡が在宅起訴された、内閣改造前日の9月27日午後、彼は東京都内の自宅で「事実無根で、戦います」と言っていましたが、その時の表情というか、顔つきがほんとに「青天の霹靂」といった驚きがあって、「あー、気の毒に村岡はハメられたな」と思いました。
話は少し本題からそれますが、記者会見でも、裁判傍聴でも、取材でもそうですが、私はそこで語られるディスクール(=コトバ)以上に、そこで語る人間の表情やしぐさに私はより注目します。例えば、目つきがどうであったとか、そのコトバを喋った瞬間にツバを飲み込んで、喉仏が動いたとか、そういった細部こそに「真実」が宿っているからです。
その点、私は村岡の記者会見のあの「本当に驚いた。なぜ私が?」という、まさに心の底から驚きまくった、あの表情を見るにつけ、少なくとも今回の1億円ヤミ献金事件で、村岡が「首謀者」であるとは到底、思えないないのです。
仮に関与していたとしても、ほんとに周辺というか、当時の橋本派内の権力力学的に見て、カネを握っていたのは間違いなく野中広務であるわけですから、1万歩譲って、村岡を「起訴猶予」にして、野中を「起訴」するか、もしくは、野中と一緒に村岡も起訴するのなら、話はまだわかるのです。
しかし、野中を「起訴猶予」という、いわば“無罪釈放”にしておいて、去年の総選挙で野中に「毒饅頭を食った」と揶揄され、見事、落選したことで永田町への政治的影響力をほぼ完全に失った村岡を起訴して、捜査をしたフリをしておけば、バカな国民世論も納得するだろうという、「新・悪の検事総長 松尾邦弘」のアタマの中が透けて見えるのです。
で、村岡に比べると、野中の方は最近は「政治評論家」然として、例によってあの黄色い声を張り上げ、「小泉の郵政民営化は許せない」などとホザいていますが、野中の方はまだ全然、政権中枢への影響力がある。
つまり、ここで下手に野中を追い込んでしまうと、彼が自民党内の“抵抗勢力”を焚きつけることにより、この「調活費」を国怪で徹底追及するくらいの政治力は温存しています。それを見越して、松尾邦弘的には「ここで野中広務を追い込んで、チョーカツ費を国怪で追及されるよりは、起訴猶予で見逃しておいてやれば、これでもうヤツも黙っておとなしくなるだろう」というハラなのでしょう。
こうした政権中枢との「裏取引」、つまり、到底、表に出すことのできない「けもの道」こそが、まさに「国策捜査」そのものなのです。
しかし、この橋本派への1億円ヤミ献金事件しかり、また、NTTドコモのケータイ電話通話記録漏洩事件しかり、まあ、改めて「何を今更」という指摘ですが、事実と証拠に基づいて、飽くまでも「真実」を追及して、事件の全容を徹底解明をしようとせず、政権中枢との「裏取引」、もしくは「遠慮」によって、適当にお茶を濁して済ます法務・検察のダラクぶりには、怒りを通り越して、もはや、呆れるだけです。
そして、それをきちんと取り上げ、批判しようとしない、国怪、さらには大マスコミもどうしようもないですね。ですから、のうのうと「自・公全体主義政権」は今なお安泰でいられるわけで、いつものことながら、暗澹たる思いになってきます。
#それでな、松尾邦弘クンに折りをいって頼みがあるんやけど、2000年3月に起こった京大病院でのエタノール誤吸入で、さおちゃんという、ずうっと寝たきりだった17歳の難病の少女が死亡した医療過誤事件で、死亡診断書にウソの記載をした主治医を、当時の京都府警捜査1課は、虚偽有印公文書偽造、同行使罪でちゃんと書類送検しとるのに、京都地検がアホやから不起訴処分にしよったんや。で、検察審査会は今年9月に「不起訴不当」の決定を下して、地検に再捜査を命じとるんやけど、そこで、はよ、京都地検の検事正のところに電話を入れて、起訴するよう「捜査指揮」をしてほしいんや。
アンタは検事総長就任の記者会見で、確か、「被害者とともに泣く検察の原点に立ち戻りたい」ってことを言っとったよな。だとすれば、そうした「非業の死」に直面したさおちゃんのご両親がどんな思いで、ここまで生きてきたかがわかるやろ。
三井のオッサンも「原田、但木はまったくの官僚だが、松尾さんは現場で独自捜査をやってきた人。捜査のカンどころはわかっていて、原田よりは全然、マシ」と言っとったからな。頼むで(笑)。